[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]

2016年3月号 257号

(2016/02/15)

第133回 化学業界~経営統合を発表したダウ・ケミカルとデュポン

 澤田 英之(レコフ リサーチ部長)
  • A,B,EXコース

1.ダウ・ケミカルとデュポン~合併後、3つの上場会社に分割

  米化学業界の両巨頭、ダウ・ケミカル(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー)とデュポン(E・I・デュポン・ヌムール・アンド・カンパニー)が経営統合を発表した。

  発表通りに手続きが進めば2016年下期に合併が完了する。両社株主のほぼ折半出資となって発足する「ダウ・デュポン」は、世界の化学最大手、独BASFに肩を並べる11兆円規模の化学会社となる。

  しかし、今回の統合はこれに留まらない。合併によって発足するダウ・デュポンは1年半~2年以内に自社を3つの上場会社に分割するというのである。これによって、農業、素材化学、そして、特殊産業品を主力分野とする3つの新会社が誕生する。特に農業分野では米モンサントを上回る売上高世界首位、また、素材化学分野ではBASFに次ぐ売上高世界2位の会社が生まれることになる(図表1参照)。

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