[【クロスボーダーM&A】ベトナム投資の基礎知識 [ベトナムマーケット概要](ワールディング)]

(2020/09/09)

ベトナムの製菓業界

谷口 正俊(株式会社ワールディング 代表取締役社長)
  • 無料会員
  • A,B,C,EXコース
 食用油メーカー大手で、アイスクリーム生産にも強みを持つKido Groupが、今年の中秋節(旧暦8月15日、2020年は新暦10月1日)の時期から5年ぶりに製菓市場に再参入する。Kido Groupは華僑系の製菓メーカーで、ベトナムで最も知名度の高い菓子ブランドの1つだったが、2015年から2016年にかけて2回に分けて製菓事業子会社Ki Do Binh Duongの全株式を米食品・飲料会社大手のMondelez Internationalに譲渡した。その後、アイスクリームと食用油の2事業に注力し、アイスクリーム市場でシェアトップ、食用油市場ではシェア2位を誇っている。Kido Groupによる製菓事業への再参入を制限する譲渡契約の適用期間が2020年7月に終了したため、このたびの再参入の運びとなった。Mondelez Internationalは、2014年に月餅やパンで有名な国内食品大手Kinh Do Corporationの製菓事業も買収しており、シェア拡大を進めている。

 ベトナムの製菓業界の市場規模は、2018年で1,374億円(日本:約3兆円)であるが、近年は中国、アメリカ、カンボジア、日本、韓国といった国々への輸出も毎年10~15%ずつ増えている。ベトナムのお菓子と言えば、ナッツなどの日持ちがするものが主…


株式会社ワールディング


株式会社ワールディング
TEL:03-5361-6455

■筆者プロフィール
谷口正俊(たにぐち まさとし)
1973年イタリア・ローマ生まれ。
早稲田大学商学部卒業後、(株)ベネッセコーポレーション入社。
同社退社後、2000年7月「教育を通じてより良い世の中へ」と、教育関連企業(株)ウィル・シードを共同創業、代表取締役副社長就任。大手企業400社の人財育成支援及び、全国の小中学校に新しいタイプの体感型教育プログラムを提供。
同社副社長を退任後、2006年6月、(株)アクティブリッジの設立に参加。
7年に亘るベトナム事業展開の後、2013年3月、(株)ワールディングを設立。
日系企業のベトナム進出支援、ベトナム人材採用・育成事業を展開中。
日本とベトナムを往復する日々を送っている。

続きをご覧いただくにはログインして下さい

この記事は、無料会員も含め、全コースでお読みいただけます。

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事

アクセスランキング