[編集部から]

2021年6月号 320号

(2021/05/19)

次号予告と編集後記(2021年6月号)

次号予告

2021年7月号
特集:大企業×スタートアップのM&A
2021年6月15日発売予定 
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■経済産業省・中小企業庁は4月28日、『中小M&A推進計画』を取りまとめました。このタイトルには中小企業庁の並々ならぬ意気込みが感じられます。これまで、中小・小規模事業者の高齢化による後継者問題解決の一つの手段として、M&Aによって第三者による事業承継を円滑に行うため、2015年3月に『事業引継ぎガイドライン』、2017年7月に『事業承継5ヶ年計画』を策定し、さらに2019年12月に『第三者承継支援総合パッケージ』を策定、と取り組みを進めてきましたが、ここまではいずれのタイトルにも『M&A』の文字は入りませんでした。『M&A』という言葉に未だ抵抗感のある中小企業のオーナーや従業員らに配慮したものだったと推察されます。初めてこの言葉が入ったのは、『事業引継ぎガイドライン』を全面改訂して2020年3月に策定された『中小M&Aガイドライン』です。変化を促したのはコロナショックでしょう。中小企業庁は、経営者の年齢にかかわらず、中小企業の廃業件数が増加するなど厳しい経営状況にあることに加えて、withコロナ、ポストコロナの新たな日常に対応し、生産性向上や創業促進などの観点からもM&Aを推進することが重要である、としています。マールは、安心・安全で円滑な中小M&Aの推進に向け、様々な角度から情報発信していく所存です。(優)

■最近、最寄り駅の駅構内にある点字ブロックにQRコードが設置されていることに気が付きました。
調べてみると、東京地下鉄(東京メトロ)とソフトウェアなど開発ベンチャーのリンクスが運用している視覚障がい者ナビゲーションシステム「shikAI」アプリのためのQRコードで、利用者がスマートフォンのカメラで読み取ると駅構内を安全に移動できるよう、音声で目的地まで案内してくれるものだそうです。
「shikAI」は、東京メトロが実施した「Tokyo Metro ACCELERATOR2016」において最終審査を通過したプログレス・テクノロジーズが2017年に開発をスタート。その後、同社が事業をスピンオフして2020年7月に設立されたリンクスが開発を進め、2021年1月~3月に東京メトロ線9駅で運用が開始されています。
オープンイノベーションに取り組む企業が増加する中、そうした企業とスタートアップとの連携による新製品や新サービスが身近な生活の中で登場することがますます増えていきそうです。(幸)

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