[編集部から]

2015年7月号 249号

(2015/06/15)

次号予告と編集後記(2015年7月号)

次号予告

2015年8月号
特集:「対日M&Aによる成長戦略と実際」       
2015年7月15日発売予定

※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■30代・40代の若き跡継ぎ経営者が、引き継いだ伝統的なモノづくり技術や先祖伝来の意匠に斬新なアイデアを盛り込んで、企業の生き残りとブランドの復活を遂げていることが、ニュース番組で紹介されていました。1つは、江戸切子。盃を傾けると万華鏡と見紛うような見事な文様のカットデザインが浮かび上がります。呑み助としては垂涎の器です。もう1つは、日用品としての役割をなくした手拭い。ご先祖が残した作品は、当時の流行や時勢を見事に物語り、さながら浮世絵でした。現代風にアレンジした手拭いは、まるで日本絵画のような装飾品として日本土産に最適です。
「売れない」「倒産寸前」という厳しい経営状態から立ち直るための努力は生半可ではなかったと思いますが、そこには、日本の伝統を引き継ぎ、それに磨きをかけて伝承していくことへの熱意が溢れています。その熱意こそがブランドだと感じましたし、外国人にも感動を与えるものだと思います。(祥)

■先日、文京区の印刷博物館に行きました。グーテンベルクの発明した活版印刷は、異なる地の多くの人達に主張を伝えることを可能にしたことで、ルターの宗教改革を後押ししました。その後、産業革命で印刷機械が改良され安価で容易な印刷が広がると、非常に高価なため貴族などが独占してきた書物を幅広い階級で大量生産・大量消費するようになりました。博物館の展示ではマスメディアの誕生として扱われており、人々が大量の情報と接するようになった、コミュニケーションの変化に触れています。現代に至ると、インターネットが私たちの生活を変えました。IT革命です。情報の量もコミュニケーションも格段に増えました。他方で、電子書籍を始めWEB上で情報を得られるようになり、手元に残る書籍の消費は落ち込んでいます。情報を扱う者として、どんな情報をどのメディアを通じて伝えるべきかを改めて考える良い機会となりました。(澄)

 

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