[編集部から]

2018年7月号 285号

(2018/06/15)

次号予告と編集後記(2018年7月号)

次号予告

2018年8月号
特集:「M&A新時代:M&Aの常識を変える株対価M&A制度―改正産業競争力強化法の概要―
2018年7月17日発売予定 
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■今月号の特集は、スカイマークの佐山展生会長へのインタビューです。最も印象に残ったのは、「経営という観点からは、スカイマークでの2年半が最も学びが多かった」とのお話です。プロフィールにもある通り、大学理系を卒業後、化学大手の技術者、大手銀行に転職してM&Aマンの先駆けに。独立後は投資会社、独立系M&Aファーム、そしてインテグラル、教育者と、マルチなご活躍ですが、「自ら事業会社の経営に携わったのは初めて」で、今まで投資サイドとして経営者に物申してきたことを、自ら実践することになったからです。経営者として大事なのは、社員に向けてメッセージを出し続けること、経営者に私利私欲があってはならないこと、社員と会社を愛すること、そして結果をだすことだと。海外買収が増える中、買収した会社をいかに経営するかが課題になっていますが、佐山氏の経営者初陣での学びを一言で言うと、経営者の当事者としての意識と行動がポイント。M&Aの場面でそれが実践できていない経営者が少なくないのではないでしょうか。(朱鷺)

■最近、自動車メーカーのニュースでMaaS (Mobility as a Service)という言葉をよく耳にするようになりました。「モビリティのサービス化」と聞いてもさっぱり意味がわかりませんでしたが、タクシーの配車アプリやカーシェアリング、ライドシェアなどがこれに当たり、乗り物とサービスを組み合わせて提供することを指すそうです。ボルボは、車を宅配BOX代わりに使うサービスを始めています。商品の配送担当者が位置情報システムで車の駐車場所を探し出し、1回だけ使えるデジタルキーを使ってトランクに商品を届けてくれます。自宅や仕事先だけでなく、旅行先でも受け取ることができるようです。トヨタは、自動運転を商用に使う「e-パレット・コンセプト」を発表し、自動で移動するコンビニなどを検討しています。
自動車産業は「製品の売り切り」ビジネスからサービス事業に注力し、変化してきているように感じます。今後異業種を含めた幅広いパートナーとの連携がますます進みそうです。モノ作りの新技術に注目するとともに、これからどんな新しいサービスが生み出されるのか、とても楽しみです。(華)

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