[Webインタビュー]

(2022/10/14)

【第148回】製造業への「事業投資会社」セレンディップHDの挑戦

~中堅・中小製造業の世界においても、M&Aを当たり前の企業活動に

竹内 在(セレンディップ・ホールディングス 社長)
  • A,B,C,EXコース
名古屋に本拠を置く「投資事業会社」セレンディップ・ホールディングス(HD)は、自動車部品やハイテク部品といった「ものづくり企業」を中心に企業買収を続けている持株会社だ。HDはグループ企業のバックオフィス機能を「シェアード化」するとともに、製造現場のDX化・省人化を進め、様々なノウハウを傘下のグループ企業に提供している。2021年6月には東証マザーズに上場した(2023年3月期の業績予想は、売上高が155億円、営業利益が3.6億円)。セレンディップHDとして今後も、年間1~2社程度の企業買収を続けていきたい方針だ。経営戦略やPMIの勘所を竹内社長に聞いた。
―― 中小の製造業のM&Aを積極的に行う「事業投資会社」を名乗っています。戦略の基本的な方針や考え方を教えてください。

「『100年企業の創造』『経営の近代化』というミッションを掲げています。一般的にものづくり企業は業態が古く、時代の変化に柔軟に対応することが困難になっています。労働集約型の企業も多く、過去から受け継いできた過剰なまでの職人気質が、いまの日本の製造業の根幹にあり、その結果として経営の足を引っ張るかたちとなっています。

 このままだと日本のものづくりは、世界から取り残され、ますます厳しい状況に追い込まれるでしょう。過去に固執しすぎた結果、新しい技術や手法をなかなか取り込めなくなっているからです。経営者や技術者の高齢化=ビジネスモデルの高齢化であり、これらが制度疲労の原因だと考えています」

(図表)セレンディップHDの組織図
セレンディップグループ
社名セレンディップ・
ホールディングス
セレンディップ・
テクノロジーズ
セレンディップ・
フィナンシャルサービス
天竜精機佐藤工業三井屋工業
事業
概要
プロ経営者派遣設計・開発エンジニア、ソフトウエア開発・販売・保守投資・金融アドバイザリー事業自動化装置製造業
(FA装置)
トランスミッション精密部品の製造自動車内外装部品製造
従業
員数
31名
(22年3月末時点)
87名
(22年3月末時点)
6名
(※ホールディングスより出向)
104名
(22年3月末時点)
84名
(22年3月末時点)
215名
(22年3月末時点)
(注)セレンディップ・テクノロジーズ株式会社は2021年4月に株式会社サンテクトと株式会社エムジエクが合併し社名変更
(出所)セレンディップHD

ニッチで参入障壁が高い分野に着目

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