[藤原裕之の金融・経済レポート]

(2023/02/03)

再加速するペット市場の成長 -IT産業を巻き込んだM&Aが活発化

藤原 裕之((同)センスクリエイト総合研究所 代表)
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 自宅中心の生活スタイルへの移行が進む中、成長を加速させているのがペット市場である。ペットの見守りサービスや宿泊サービスなど、従来のペット消費の枠を超えた新サービスが次々登場、それに伴ってIT産業を巻き込んだM&Aも活発化している。

 コロナ禍でペット市場が再加速している理由は何か、どのような新サービスが登場しているのか、IT産業を巻き込んだペット関連のM&Aとはどのようなものかという点について確認したい。

加速化するペット市場の成長

 ペット市場は右肩上がりで成長してきたが、コロナ禍でさらなる加速をみせている。ペット関連の市場規模は2020年度に前年度比7.5%に急増、2021年度も+1.8%増の1兆7187億円となった(矢野経済研究所より)。

 市場規模が急増している理由は何か。ペットの飼育頭数をみると、犬はここ数年減少傾向にあり、猫を含めた総頭数でみてもほぼ横ばいである(図表1)。ペット市場の拡大は飼育頭数ではなく「一匹当たり支出額の増加」によるものだ。ペットフードの支出額は過去5年で1.2倍、ペット・ペット用品サービスの支出額は1.4倍に増加している。

図表1 ペットの飼育頭数と支出金額の推移
図表1 ペットの飼育頭数と支出金額の推移
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■ 藤原 裕之(ふじわら ひろゆき)

略歴:
弘前大学人文学部経済学科卒。国際投信委託株式会社(現 三菱UFJ国際投信株式会社)、ベリング・ポイント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社、一般社団法人日本リサーチ総合研究所を経て、2020年4月より合同会社センスクリエイト総合研究所代表。株式会社東京商工リサーチ客員研究員を兼任。専門は、リスクマネジメント、企業金融、消費分析、等。日本リアルオプション学会所属。
ブログサイト「藤原裕之のブログ アートとサイエンスの「あいだ」」を運営。

※詳しい経歴・実績はこちら
※お問い合わせ先:hiroyuki.fujiwara@sense-create.co.jp

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