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(2022/07/06)

ENEOSホールディングス:EV本格化時代を控えて充電器事業を強化

マール企業価値研究グループ
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 ENEOSホールディングス(以下、ENEOS)は6月6日、事業譲渡契約のスキームでNECから取得したEV(電気自動車)充電サービスの運営を開始したと発表した。同サービスは既に2021年に両者間で協業がスタートしており、NECは利用者認証や課金などのシステム運営の強みを生かしてきた。既に09年頃から商業施設などに設置された充電施設で、約6100基の充電サービスを展開してきた。今回、ENEOSが取得したのは約4100基のEV充電器で、これらの運営管理業務を行う。ただし、運用管理システム自体はNECが提供し続ける。

 ENEOSはこれまで系列の給油所を中心にEV充電器を設置してきたが、22年3月末時点では、設置されているのは17基のみである。この背景には、消防法の存在が影響していると言われている。給油所にEV充電器を設置するためには、電気設備としてのEV充電器の設置について、火災を起こさないことを目的とする事細かい規制(給油施設からの距離や給油施設自体の構造など)が定められており、簡単に充電器を増やせないという事情がある。今後、急速な脱炭素社会への移行が要請される中で、このペースではEVの普及はとてもではないがおぼつかない。NECからの充電器取得によって、ENEOSは給油所以外の場所でも一気に、充電器の設置を加速させるつもりなのだろう。…

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