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(2017/12/06)

海外事業の集中と選択に挑むアサヒグループホールディングス

 マール企業価値研究グループ

  欧州事業などがけん引する形で、17年度第3四半期累計(1~9月期)における純利益が前年同期比で68%を超える好調な決算を発表したアサヒグループホールディングス(以下、アサヒ)。同社はさらなる海外事業の構造改革を推進すべく動き始めている。同社が17年10月12日に発表した文書によると、「資産効率を重視した事業ポートフォリオの再構築」に取り組むとし、中国のビール事業(青島ビールへの投資)の全部または一部の譲渡を検討するとしている。アサヒと青島ビールとの関係は古く、戦前までさかのぼると100年程度に及ぶといわれている。ビール生産の協業も1997年の広東省における合弁会社設立でスタートしており、大手ビール会社の中では中国市場の開拓が一足早かったといえる。今回の青島ビールからの投資引き揚げは09年にベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブから取得した青島ビール株20%の売却を視野に入れている。成長市場である中国市場からの一時撤退ともいえる動きであり、正直なところやや違和感を伴うが、以下のような事情がありそうだ。

  青島ビールからの投資引き揚げの背景としては、まず、主要ブランドである「スーパードライ」の販売不振が指摘されている。この要因として、中国でもビール以外にワインなど多様で魅力的なアルコール飲料が普及し、特に若者のビール離れが進んだことがあろう。同じビールでも海外の高級ビールに目を向ける人々も増えており、競争環境が厳しくなっていることもありそうだ。アサヒも青島ビールの販売網を利用して「スーパードライ」の販売テコ入れを模索した可能性があるが、いかんせん持ち株比率は20%で経営権を握ってはおらず、独自の判断で販売戦略を実行することに限界があったと思われる。

  また、欧州市場での…

 

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