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2019年12月号 302号

(2019/11/15)

M&Aの次の試練

三品 和広(神戸大学大学院経営学研究科 教授)
はじめに

 日本企業のM&Aは悲惨な経過を辿ってきた。2010年に刊行した拙著『戦略暴走』に収録したように、目を覆いたくなる事例には事欠かない。1990年前後に円高につられて「安い買い物」に大挙して走った結果は文字通りの銭失いであったし、グローバル化の波に乗ろうとして手掛けた大型案件も、総じて結果は芳しくない。
 ところが、ここに来て中小型の案件が主流となり、ポジティブな変化が目につくようになってきた。本稿では、そうした認識の上に立って、M&Aの次の課題を整理してみたい。M&Aのインフラが整い、仕掛ける側の練度も上がったからと言って、この先が薔薇色とは限らないからである。

1. 連打の戦略性

 M&Aは単発では威力を発揮しない。買収先を組み合わせて、それ以前に存在しなかった「何か」を築くことで初めて買収プレミアムを越える価値を生む可能性が見えてくる。ここで問題になるのは「何か」という表現の中身であり、そこに厄介な落とし穴が待ち受けている。
 「何か」を単純に事業規模と受け止める経営者は少なくない。同じ事業を世界各地で買い集めると、世界地図の上には次から次へと旗が立ち、あたかもグローブを制覇したような気になってしまう。しかしながら、そこに新たな経済価値が生まれることは稀である。
 そもそも同じ事業と言っても、

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