[視点]

2012年9月号 215号

(2012/08/15)

独禁法上の企業結合規制の今後

川濵 昇(京都大学大学院 法学研究科 教授)
  • A,B,EXコース

国境を超えた独禁法上の企業結合規制-ハーモナイゼーションの必要性

M&Aにおいて、独禁法の企業結合規制に抵触することがないかどうかが問題となることは言うまでもない。近時、企業結合規制を導入する国が増え、域外適用も活発に行われていることから、大型の案件では多数の法域の競争当局の審査を受ける例もある。企業結合規制の分析手法の大枠については経済分析を基礎においた国際的に共通の基盤が存在するとはいえ、手続や実際の運用においては差異も大きく、かなりの負担になっている。ハーモナイゼーションを求める動きもあるが、道は険しい。

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