[寄稿]

2011年3月号 197号

(2011/02/15)

会社法見直しの論点 第2回 多重代表訴訟制度の導入について

立教大学法学部・法務研究科教授 松井 秀征
  • A,B,EXコース

法制審議会会社法制部会では第1読会が終わり、ひと通りの論点について議論が重ねられてきた。その中でもかなり詰めて議論されたテーマの1つが、多重代表訴訟制度である。これは、グループ内組織再編が容易になり、グループ内の重要な事業が子会社を通じて行われる例が増えてきた現在、親会社株主保護の観点から検討の対象とされるに至った。当該制度の導入の是非を検討するにあたっては、「株主権の縮減」をはじめとする抽象的な観点からの議論に終始するのではなく、当該制度を導入した場合の積極的な効果がどのようなところにあり、それは制度導入に伴う弊害を補って余りあるものなのか、慎重に検討すべきである。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事