[M&Aスクランブル]

(2023/01/27)

国内生保のM&A戦略、株式会社化がもたらした変化

マール企業価値研究グループ
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第一生命の株式会社化の意味

 日本国内は、少子高齢化を背景に生命保険需要の拡大が見込み難い環境となっている。このような中で、国内市場の深堀りはもちろんであるが、生命保険会社の成長戦略はおのずと成長余地のある海外市場が中心とならざるを得ない。

 そこで、各生命保険会社は特に2010年代以降、それぞれ海外市場、特に成長余地のある米国やアジアへと積極的に進出している。一方、生命保険会社は「相互会社」との特殊なガバナンス形態となっているケースが多々あり、海外進出に伴うM&Aなどに馴染まない可能性もあることには留意が必要だ。以下、生保における株式会社形態、相互会社形態におけるビジネスモデルの違いについて触れたい。

 日本の生命保険会社には株式会社と相互会社の2つの会社形態が存在する。前者の代表が第一生命ホールディングス(HD)、後者の代表が日本生命保険(以下、日本生命)と言えよう。2010年に株式会社化を果たした第一生命HDは、その資金調達力を生かし海外ビジネス拡大にまい進した。結果として、保険料等収入では2社の差が縮まっており、日本の生命保険業界で不動の巨人であった日本生命のかつての地位は、揺らいでいるように見えなくもない。…


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