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2019年1月号 291号

(2018/12/17)

トランプ大統領は何を誤解し、何を理解しているか

山本 謙三(オフィス金融経済イニシアティブ代表)(元日本銀行理事)
トランプ政権の2年間

 トランプ政権がまもなく3年目に入る。過去2年は、前半と後半で、政策の実現度合いが大きく変わった。
 1年目は、大統領選挙でトランプ氏を支え、そのまま入閣した閣僚たちのなかから、更迭が相次いだ。強硬派のバノン首席戦略官兼上級顧問やフリン国家安全保障担当大統領補佐官が、これに当たる。政策面では、議会の抵抗から選挙公約がなかなか実現せず、大統領の発言も一時トーンダウンしたようにみえた。
 しかし、2年目に入ると事態は変わった。支持率は低下し、ロシア疑惑が深まった。つれて大統領の言動や行動にむしろ激しさが戻った。穏健派のティラーソン国務長官やマクマスター国家安全保障担当大統領補佐官(フリン氏の後任)が更迭され、強硬派と目されるポンペオ氏、ボルトン氏がそれぞれ任命された。
 政策面では、選挙公約の実現にがむしゃらに取り組む姿勢が目立った。いまだ実現していない公約は、「オバマケアの廃止」と「メキシコ国境への壁の建設」程度となった。
 任期後半の19、20年は、次期大統領選での再選を目指す2年となる。分断の進む社会にあって、トランプ大統領は、反対層の取り込みよりも、既存支持基盤をより強固にする戦略をとるだろう。「ねじれ」下にある議会のもとで、予算や法案は簡単には通らない。ならば、大統領令で施策をかなり実現できる外交政策や、議会の支持のまとまりやすい通商政策に照準を合わせ、強硬な態度をとる可能性がある。
 米中間の貿易摩擦は今後も続く。年初には日米間で物品貿易協定の交渉も始まる。外交面では、対イラン、対北朝鮮など、多くの火種を抱える。日本としては様々な可能性を想定して、入念に準備する必要がある。



米国経済はなぜ貿易赤字を続けられるのか

 「貿易黒字は勝ち、貿易赤字は負け」というトランプ流の見方は、経済学の観点からも、グローバル経済に対する現状認識の観点からも誤りだ。
 貿易収支は、それぞれの国民が生活を豊かにしようと、みずからの意思で輸出入した結果だ。巨額の貿易赤字を抱えながらも、高水準の輸入を続けていられる米国は、むしろ例外的に恵まれた国といえる。
 問題はその持続性だ。貿易赤字を憂慮する声は、

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