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[M&Aスクランブル]

(2018/05/09)

シャイアーの概要 ~想起される長谷川武田薬品工業前社長の言葉

(1)シャイアーの概要

  武田薬品工業(以下「武田」)によるアイルランド製薬会社のシャイアーに対する買収提案が注目を集めている。約6兆円と報じられていた提案金額は、シャイアー側が過小評価を理由に拒否したこともあって、武田はこれを約7兆円に引き上げた。(報道以後の経緯は、M&Aスクランブル「武田薬品工業がアイルランド製薬大手、シャイアーへ買収提案(約7兆円)」参照)

  図表1はシャイアーの業績の推移を示したものだ。これだけの急成長を遂げてきたシャイアーとはどのような会社なのであろうか。

  シャイアーは1986年に英国ロンドンから南西数十kmのベイジングストークという町で設立された。治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ(アンメット・メディカル・ニーズ)に応えるため、希少疾患薬の開発を目的に数人の起業家が設立した。長い歴史を有する日本の大手医薬品会社とは対照的であり、30年前はいわゆるベンチャー企業であった。設立後、2年の間に骨粗鬆症向けのサプリメントを発売し、その後、認知症治療薬などの開発を開始。1996年にはロンドン証券取引所に上場し1998年には米国NASDAQに上場した。

  そして、2005年に持株会社体制に移行し、2008年には本社をベイジングストーク(英国)から税負担の軽いアイルランドの首都ダブリンに移している。

  シャイアーは90年代から積極的なM&Aによって希少疾患薬のラインアップを拡充してきた(図表2参照)。これが同社の急成長の要因の一つであり、2017年12月期の売上高は151億6100万ドル、円換算すると約1兆7000億円という世界で20位圏内に入る医薬品会社に成長した。また、M&Aを通じて事業ポートフォリオを拡充した結果、免疫疾患、血液疾患、神経科学など各事業の売上構成は比較的バランスが良いものとなっている(図表3参照。ただし、がん領域の事業については仏医薬品会社のセルヴィエに売却すると発表)。

  同社は既に100を上回る国で医薬品を提供しているが、中でも世界最大の医薬品市場である米国での売上が…


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