レコフデータは1985年以降のM&Aデータベースを構築しています

キーワード 一覧

[業界動向「M&Aでみる日本の産業新地図」]

2020年6月号 308号

(2020/05/19)

第182回 石油元売り業界 ~集約化一巡、今後は長期ビジョンでのM&Aへシフト

編集部
1.はじめに

 JXTGホールディングスの誕生、出光興産と昭和シェル石油との統合により、長く続いた石油元売り業界の集約化は一段落した感がある。一方で、地球温暖化等の環境問題における化石燃料への風当たりは強くなっており、日本の人口減少やEV普及によるガソリン車の減少など、長期的に事業環境は厳しさを増していくとみられる。このような中、足もとでは経営統合によるシナジー効果の追求を最優先にしつつも、長期のビジョンに基づいた事業のかじ取りが必要不可欠となることから、各社の将来ビジョンと方向性並びにM&Aの動向と今後の展望について検討してみる。


2.国内石油需要の動向

 経済産業省「資源・エネルギー統計」によると、国内の石油製品の販売量は、1979年の第二次オイルショックの影響により1980年代前半に一時的に減少することとなったが、その後の原油価格の低下に伴い、80年代後半には需要は増加に転じている。しかしながら、エネルギー源の石油以外へのシフトなどによって、90年代半ばには需要のピークを迎え、現在までにピーク時から約3割減少している(図表1)。

 また、石油需要の中で大きな割合を占めるガソリンについても、2000年代半ばをピークに減少しており、EV等の次世代自動車の普及の進捗によっては、今後、需要減少が加速化する可能性もある。

(図表1)石油製品の販売推移

3.石油元売り企業の集約化

 国内石油需要の減少が鮮明となる中、石油元売り業界の集約化が進み、2017年4月にはJXグループと東燃ゼネラルグループの経営統合によりJXTGホールディングスが誕生した。そして、2019年4月には出光興産と昭和シェル石油との統合により出光興産が誕生した。この結果、以前は17社あった石油元売り企業は、JXTGエネルギー、出光興産、コスモ石油の大手3社にキグナス石油、太陽石油を加えた5社に集約されることとなり、80年代半ばから続いた業界再編の流れは、現在、一段落ついた状況となっている(図表2)。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、Cコース会員、EXコース会員限定です

*Cコース会員の方は、最新号から過去3号分の記事をご覧いただけます

マールオンライン会員の方はログインして下さい。その他の方は会員登録して下さい。

[無料・有料会員を選択]

会員登録

バックナンバー

おすすめ記事

【カーライル山田代表が語る】パラダイムシフト迫られる日本企業と“ジャパンファンド”の投資戦略

座談会・インタビュー

[特集・特別インタビュー]

NEW 【カーライル山田代表が語る】パラダイムシフト迫られる日本企業と“ジャパンファンド”の投資戦略

山田 和広(カーライル・ジャパン・エルエルシー 日本代表兼マネージングディレクター)

7月は305件 IN-IN復調、伊藤忠がファミマ再生に動く

マーケット動向

[マーケットを読む ~今月のM&A状況~]

NEW 7月は305件 IN-IN復調、伊藤忠がファミマ再生に動く

M&A専門誌 マール最新号

アクセスランキング

M&A専門誌マール

M&A専門誌マール

「MARR(マール)」は、日本で唯一のM&A専門誌で、「記事編」と「統計とデータ編」で構成されています。

レコフM&Aデータベース

レコフM&Aデータベース

「レコフM&Aデータベース」は、日本企業のM&Aなどどこよりも網羅的に、即日性をもって構築している日本で最も信頼性の高いデータベースです。

セミナー

セミナー

マールの誌面にご登場いただいた実務家、研究者などM&Aの専門家を講師としてお招きし、成功に導くポイント、M&Aの全体プロセスと意思決定手続き、実証研究から見た分析などについてご講演いただきます。

SPEEDA RECOF

SPEEDA RECOF

「SPEEDA RECOF」とは「レコフM&Aデータベース」と株式会社ユーザベースが開発・運営する企業・業界情報プラットフォームである「SPEEDA」がシステム連携します。

NIKKEI TELECOM日経テレコン 日経バリューサーチ

日経テレコン

2002年7月に、日本経済新聞デジタルメディアが運営する日経テレコンの「レコフM&A情報」を通じてM&Aデータの提供を開始しました。

M&Aに関するお問い合わせ、ご相談は
こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせフォーム