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[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2018年7月号 285号

(2018/06/15)

山形県最後の百貨店「大沼」の再建に名乗りを上げたマイルストーンターンアラウンドマネジメントの勝算

早瀬 恵三

早瀬 恵三(はやせ・けいぞう)

東京大学経済学部を卒業して1982年住友銀行(現三井住友銀行)入社。2000年同行法人営業部ターンアラウンドチーム長就任。02年SMBCコンサルティング財務アドバイザーリーヘッドグループ長就任。02年マックスリアルティ常務取締役就任。05年2月マイルストーンターンアラウンドマネジメント設立代表取締役就任(現任)

4期連続赤字で自主再建を断念

 業績の不振が続いていた山形県の百貨店「大沼」が自主再建をあきらめ、企業支援のマイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM)を事業スポンサーとして、店舗存続をめざす方針を決めたのは2017年12月末のことだった。

 18年4月には、現行株式を100%減資した後、MTMが第三者割当増資を引き受ける形で数億円を出資し、全株式を取得。20億円超の借入金は山形銀行など金融機関が債権放棄し、現取締役は創業家の児玉賢一社長ら全取締役が退任して、MTMの早瀬恵三社長が大沼の社長に就任したほか、新取締役2人を派遣した。

 百貨店「大沼」は1700年の創業、百貨店としても 70 年を超える歴史を持つ老舗だ。山形市七日町の山形本店、米沢店、新庄ショップの3店体制で、2000年には約200億円の売り上げがあったが、17年2月期決算の売上高は85億円で4期連続の赤字という状態になっていた。

百貨店「大沼」山形本店
百貨店「大沼」山形本店
 山形市内では、1950年代に大沼、丸久(後に山形松坂屋に社名変更)の2店の百貨店が開店。その後、73年に山形ビブレが開店して市内では4つの百貨店が店舗を構えて賑わったが、2000年に山形松坂屋、山形ビブレが閉店、さらにJR山形駅前の十字屋山形店が売り上げの低迷などを理由に18年1月末に閉店したことから、大沼が県内唯一残された百貨店となっていた。

 大沼を子会社化したMTMは、05年2月に設立された独立系PEファンド運営会社。老舗ジーンズブランド「ボブソン」、ゴルフ用品の「本間ゴルフ」、家電量販店「ラオックス」、旧・中三盛岡店(現:ななっく)や、ヤマトヤシキ(MTM仲介のもとラオックス傘下で経営再建)といった地方百貨店、さらに老舗温泉旅館、総合型ホテルの再生支援を手掛けている。

 百貨店業界の総売上高は91年の9兆7000億円をピークに縮小が始まり、16年は6兆円を割り込むまでになっている。インバウンド需要への期待が大きいが、恩恵にあずかれるのはほとんどが大都市に立地する店舗が中心で、地方の百貨店が置かれている現状は厳しい。

 「大沼」の再建に手を挙げたMTMは、どのようにして山形県唯一の老舗百貨店を再建しようとしているのか。MTMの早瀬恵三社長に聞いた。

<インタビュー>
山形市も百貨店大沼も“宝の山”、商店街全体の面的再生がカギ

 早瀬 恵三(マイルストーンターンアラウンドマネジメント代表取締役)
中核都市の再生につながるようなターゲットに長期的な目線で投資

―― 百貨店「大沼」の再建支援に乗り出した狙いは?

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