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[ポストM&A戦略]

2017年1月号 267号

(2016/12/15)

第97回 人事部門の早期巻き込みと円滑なディールプロセスの実現(下)

 竹田 年朗(マーサー ジャパン グローバルM&Aコンサルティング パートナー)

  ディールの上流工程から人事部門や人事アドバイザーを巻き込み、具体的に踏み込んで検討しておけば、後工程の苦労を軽減できたのではないか、というポイントがある。前回は、「買収先経営者のリテンション方針」を取り上げた。2回目となる今回は、「多拠点にわたるカーブアウト案件」と「売却案件」を取り上げる。

多拠点にわたるカーブアウトとはどのようなものか

  グローバルの大企業は、現在の業績の好調・不調と関係なく、事業ポートフォリオの見直しを定期・不定期に行っている。見直しの結果、これまで企業グループの中核であった事業(コア事業)が非コア事業と分類され、期限内に売却するよう意思決定がされることも起こる。このような事業の中には、その企業グループの祖業、あるいは長年にわたってコア事業だった事業も容赦なく含まれる。すると売却の際には、祖業あるいは長年にわたってコア事業であったがゆえに、おそらく子会社を売却するのでは済まず、その事業を担う本体組織を分離して売却する作業が必要になる。前者であれば、M&Aの形態上は子会社株式の売買(Stock Deal)であるが、後者は事業の売買(Asset Deal)である。
  グローバルに操業する企業が、昨日までコア事業であった事業を売却するのであるから、売却対象事業がグローバルに展開していてもおかしくない。そうすると、この事業を買収するならば、多くの国での検討が必要になる。それが20カ国、30カ国になったとしても、今日そのこと自体は驚くようなことではない。
  カーブアウト(Carve-out)とは、より大きなものから対象物を彫り出す、という意味で、日本語では「切り出し」などとも呼ばれる。カーブアウトは通常、Asset Dealを念頭に使われる用語だが、「カーブアウト案件」と言った時には、検討の現場では、その拠点はAsset Dealだが、この拠点はStock Deal、というように、よく整理して考えなければならない。1つの国に複数の拠点があることも、同じ国にある拠点で上記の分類が異なることも起こりうる。

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