[編集部から]

2016年6月号 260号

(2016/05/19)

次号予告と編集後記(2016年6月号)

次号予告

2016年7月号
特集:「攻めのガバナンス改革について」         
2016年6月15日発売予定

※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■対抗馬のクルーズ、ケーシック両氏が予備選挙から撤退。ドナルド・トランプ氏がほぼ確実に11月の米大統領選挙の共和党候補となったとされる。なぜ、誰も予想しなかったトランプ氏なのか。新聞報道によれば、米調査機関の最近の世論調査では『「他国が抱える問題も手助けすべきだ」との回答は37%。一方で「米国は自国の問題に取り組むべきで、他国のことは他国に任せればよい」が57%で多数を占めた』とされる。「世界のリーダー」であることに倦み疲れて、内向きになってきたということであろうか。「世界のリーダー」であるためにかかっているコストや貿易不均衡などを大ナタを振るって解消しようというトランプ氏の荒唐無稽ともいえる呼びかけに、多くの米国民が共鳴しているように見える。マール6月号では、米国のM&A規制が国益重視の方向に変化してきているという点をとりあげたが、「世界のリーダー」としてM&Aによるグローバル化を推進してきた米国が、その社会的なコスト、税収の不均衡などに悩んでいる姿を見るにつけ、トランプ人気の背景が垣間見えるようだ。(朱鷺)

■先日、テレビで1500年の歴史がある伝統工芸品「越前和紙」について取り上げていました。寿命は、コピー用紙などの洋紙が400年に対し、和紙はとても丈夫なため1000年だそうです。ピカソやレンブラントなど一流画家が越前和紙を愛用していたとのことです。昔ながらの原料、製法と職人の手すきの技術により、品質が守られ、現代まで受け継がれてきたわけですが、製品は昔ながらの襖紙やうちわだけでなく、新しい発想を取り入れ、お財布や洋服、タペストリーなど現代の生活に溶け込むような様々なものに広がりをみせています。そういうふうに伝統を守りながらも、新しいものを取り込み、進化し続けていけるものは廃れることなく続いていきます。
企業も同様で、規模は小さくても技術力があり、外部との提携によって新しい発想を取り込み、さらにその技術を進化できる企業こそが生き残っていけるのかもしれません。(礼)

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