三月のＭ＆Ａ市場では、厳しい経営環境が続く各業界で、生き残りをかけての再編に一段と拍車がかかった。損害保険三位の損害保険ジャパンは、同五位の日本興亜損害保険と株式移転により共同持株会社を設立し、損保業界が三メガ体制へと移行する。国内製紙七位の北越製紙は、同一〇位の紀州製紙を株式交換により一〇月一日付で買収する。また、外資の動きが久々に活発化した。米ゴールドマン・サックス・グループが、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を運営するユー・エス・ジェイ（ＵＳＪ）の現社長と共同で同社をＭＢＯにより買収する。さらには、ジブラルタ生命保険（東京）が、会社更生手続き中の大和生命保険（同）を買収し、経営再建を図る。
