[視点]

2011年5月号 199号

(2011/04/15)

親会社の責任規制の在り方について

大阪市立大学大学院法学研究科教授 高橋英治
  • A,B,EXコース

現在法制審議会において、企業結合法制の在り方を巡り議論がなされている。企業結合法制の中心課題の一つとして、子会社に不利益な行為等を行うように命じた親会社の子会社に対する損害賠償責任をどのように構成するのかという問題が存在する。従来、通説上、かかる親会社の責任規制を立法により導入することは必要であると解されてきた。しかし、経済産業省は、親会社の責任規制の導入に消極的であり、その背後には、「グループ経営」の効率性を重視する考えが存在するものと推測される。本稿では、グループ経営の効率性と親会社の責任規定が目指す子会社保護の理念とを調和させる方向を示したいと思う。

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