[M&Aの現場から]

2014年11月号 241号

(2014/10/15)

【インスパイアPNBパートナーズ】中堅・中小企業のマレーシアはじめASEANのイスラム市場展開を支援する日本初のハラルファンドを運営

 水島 正(投資プリンシパル)
 見満 周宜(取締役 兼 投資委員)
  • A,B,C,EXコース

(左から)藤本学氏、見満周宜氏、水島正氏、Rainer Gawlick氏

  インスパイアPNBパートナーズ(IPNBP)は、マレーシア最大手の政府系投資機関であるPNB(Permodalan Nasional Berhad)の日本法人「PNBアセット・マネジメント・ジャパン」(PNBAMJ)と日本のベンチャー投資会社インスパイアとの折半出資で2013年5月設立された。

「PNBは、マハティール政権以降、株式投資を通じた経済発展及び産業創出に長く貢献しているマレーシア最大手の政府系投資機関。マレーシアを代表するコングロマリッド企業Sime Darbyや、ASEAN最大の商業銀行Maybankをはじめとする多くの企業に資本参加。トヨタ自動車やNECなどと合弁事業を手掛け、日本企業とも親密です。政府系投資ファンドというと、シンガポール政府投資公社のようなソブリン・ウエルス・ファンドを想像するかもしれませんが、マレーシアでソブリン・ファンドというとカザナ・ナショナル (Khazanah Nasional Berhad)という機関があって、PNBはソブリン・ファンドとは異なります。PNBは、マレーシアの一般大衆から投資信託の形でお金を集めてそれをマレーシア系の企業に投資して育てていこうという趣旨で設立された機関で、日本でいうと郵便貯金の運営を行うような位置付けの組織と考えていただけると分かりやすいと思います。歴史的にマレーシアではマレー系の人が中国系の人に比べて経済的に恵まれていなかったので、マレー系の人を支援しようという目的のためにできた組織です。資金力としては8兆円近いものがありますが、その資金力とネットワークを日本企業のマレーシアはじめASEAN地域への事業展開の支援に活用できないかということを私がPNB本社に提案したところ、ぜひ実現させたいという意向があり、インスパイアも大変興味を持っていただいて日本初のイスラム法(シャリア)適格PEファンドの運営会社設立に至ったというのが経緯です」と語るのは、PNBAMJの水島正社長。
  

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