[編集部から]

2016年10月号 264号

(2016/09/15)

次号予告と編集後記(2016年10月号)

次号予告

2016年11月号
特集:「コニカミノルタに見る、
攻めのガバナンスとM&A」          2016年10月18日発売予定

※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記


■今年は、オリンピック観戦で寝不足のまま会社に行かれた方も多かったのではないでしょうか。日本選手の活躍には本当に感動しました。出身(団体・企業や学校)が異なる選手達。そして競技指導者・医科学/マネジメントの各スタッフも異なる事業所から集合している中、関係者全員が共通の高い目標を持ちオリンピックに向かう行程は、M&Aにも重なってみえます。1400名超の強化指定選手の中からあらゆる検討を重ね出場選手を絞り込む過程は、財務・税務・法務・ビジネスなど各専門家が買収先リスクを精査しシナジーの検討を行う過程と、また選手とスタッフとの連携強化は、PMIでの現場との詳細情報や思想の共有の過程と相通じる処があるように思います。結果を出したオリンピック選手達と同様に、統合の結果企業価値を高めた日本企業が増えることを期待するとともに、4年後開催の東京オリンピックは必ず観戦するとの想いが一層高まってきました。(祥)

■今年の夏も、日傘をさすいつもの男性に出会いました。私は熱中症対策として性別を問わず日傘を使ってほしいと思いますが、今のところ日傘を愛用する男性はこの人しか見かけません。
かつて英国では雨傘は高級品かつ「女性」という固定概念が強く、一般男性は傘をささず帽子やコートで雨をしのいだとか。男性に普及するのは18世紀後半の篤志家、ジョナス・ハンウェイの不屈のアピールがきっかけと言われます。彼は常に傘を持ち、「男のくせに」と嘲笑の的になりながら男性にも便利な雨具である傘を30年間差し続けて人々の意識に変化をもたらしました。
今やSNSで主張を「拡散」すれば認知度を上げ、賛同を得るのに30年もかかりません。でも「炎上」という嘲笑以上の苦難との隣り合わせでもあります。意見の発信は簡単にできても己の意思を貫き通すにはハンウェイのような忍耐が必要で、昔も今も簡単ではないなと痛感させられます。
いつか男性が気兼ねなく日傘がさせますように。来年も日傘のハンウェイに出会いたいです。(本)

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