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(2024/12/09)

IPO実務に影響与えるキオクシアの「承認前提出方式」(S-1方式)

マール企業価値研究グループ
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半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)が12月18日に東証プライム市場に上場する。この新規株式公開(IPO)において、キオクシアが初めて「承認前提出方式」(以下、S-1方式)を採用したことが話題となっている。上場までの期間短縮が見込まれるS-1方式の活用が今後、本件を機に進んでいく可能性もある。本稿では、S-1方式の導入経緯と概要を報告する。
S-1方式の概要と導入経緯

 S-1方式とは、東京証券取引所による上場承認が得られるよりも前の時点から、上場承認が得られることを前提に有価証券届出書を金融庁に提出し、EDINETにて開示する方法を指す。「S-1」の由来は米国で上場前に提出する書類「Form S-1」であり、2023年10月より日本で導入された。

 S-1方式は、2021年9月より日本証券業協会にて開催された「公開価格の設定プロセスのあり方等に関するワーキング・グループ」(以下、本件WG)において導入が検討された。本件WGは、


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