三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は、米系の準大手証券会社(投資銀行)であるジェフリーズグループの親会社(ジェフリーズ・フィナンシャル・グループ)に4.9%出資し、資本・業務提携をスタートすることを決定した。ジェフリーズグループは本社をニューヨークに置き、創業は1962年。SMFG傘下のSMBC日興証券とは2020年に米国株リサーチ分野で提携しており、両者の関係構築は以前から進んでいたと思われる。
SMFG側の説明によれば、今回の業務提携におけるポイントは3つで、➀米国の非投資適格企業向けビジネス拡充、②日本関連クロスボーダーM&Aへの対応、③米国ヘルスケアセクターにおける業容拡大、である。特に②については、ジェフリーズグループが米国での案件を開拓、それにSMFGが資金融通を実施するといった協業が想定される。SMFGはこの案件の前にも、ベトナムやインド(ノンバンクへの出資)、インドネシア(連結子会社と現地銀行の合併)、フィリピン(商業銀行への出資)などでアジアビジネス強化のための海外戦略を積極化させてきた。今回は、投資銀行業務拡大のために満を持して米国市場へと切り込もうとしている。...