[Webマール]

(2024/10/11)

アイ・シグマ・キャピタル、江信特殊硝子への投資で描く成長戦略

頼末 晃(アイ・シグマ・キャピタル ファンド・事業投資グループ エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント)
中島 健太(同 ファンド・事業投資グループ シニア・ヴァイス・プレジデント)
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左から頼末 晃氏、中島 健太氏

左から頼末 晃氏、中島 健太氏

アイ・シグマ・キャピタルは2024年8月、江信特殊硝子への投資を実行した(買収金額は非公表)。投資先企業の強みである火加工技術や洗浄技術、半導体市場の成長性を評価したのが投資決定に至った最大の理由だ。投資後は、従業員の不安を解消し、利益を公正に分配する仕組みを導入することで、組織の活性化を図る。また、同業企業との連携やロールアップも視野に入れ、江信特殊硝子のさらなる成長を支援する。
活況の半導体市場に着目し投資を実行

―― 投資実行に至るまでの、交渉の経緯・背景を教えて下さい。

頼末 「アイ・シグマ・キャピタルは、これまで『事業承継×ものづくり』というテーマに関して多くの実績を積んできました。その中で、同様のノウハウを活用して支援できる企業を探していました。2021年には、八十島プロシードという企業に投資しました。八十島プロシードが扱っている製品は、半導体製造装置向けのスーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)部品です。この投資経験を通じて、半導体市場が極めて有望で、今後も成長が期待できると考え、同じ半導体関連企業への投資案件を探していたところ、M&A仲介会社から紹介を受けました。

 交渉は当初、入札形式で進められていましたが、価格の高低だけで売却は決定されたのではなく、『今後も一緒に事業を推進できるパートナーは誰か』という視点で我々が選定されたと聞いています。八十島プロシードへの投資経験を通じて半導体業界に対する知見があること、また、事業承継の問題に長年取り組んできたノウハウが評価されたのではないかと推測しています」

―― なぜ江信特殊硝子に投資したのですか。



■頼末 晃(よりすえ・あきら)
2008年1月当社入社。2010年2月より、バイアウト投資業務に従事。ゴールドパック、新総企/マオス、飯野製作所、バリオセキュア、スイートスタイル、ミスズライフの経営支援を担当。ニューテックス、八十島プロシード、メシウス、江信特殊硝子の案件責任者。

■中島 健太(なかじま・けんた)
2011年にデロイトトーマツコンサルティングに入社後、製薬・流通・自動車・自動車部品・商社・保険業界等に対し、事業戦略・営業マーケティング戦略・業務改善・M&Aを支援。また、在職中インドネシア、シンガポールに駐在し、主にアジア進出支援も担当。2016年12月当社入社。ミスズライフ、椿加工/ツバキスタイル、ニューテックス、八十島プロシード、江信特殊硝子の経営支援を担当。

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