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企業にメザニン・ファイナンスを提供する独立系のメザニンファンド運営会社MCo(エムコ)が2021年12月、新たに7号ファンドを設立した。現在、ファンドの資金集めを行っており、2022年中に目標金額650億円の調達完了を目指す。企業の需要拡大や投資家のすそ野の拡大によって、今回の7号ファンドは、2018年に設立した前回のファンド(537億円)より2割程度大きい、メザニンファンドとしては過去最大のファンドになる。
エムコが運営するファンドは事業会社がM&AやMBOをする際に活用されている。現在第6号までのファンドが組成されており、これまでに集めたファンドの投資家は延べ約100社、運用金額は約2000億円になる。7号ファンドに資金を拠出する投資家は地方銀行数十行ほかの地域金融機関、大手銀行、年金基金、保険会社などが中心だ。
中でもエムコが有力な投資家層として捉えているのが、運用難の地銀だ。7号ファンドに出資する投資家は比較的有価証券運用の金額規模が大きな第一地銀を中心とする金融機関だが、「今後、信金など他の地域金融機関や系統金融機関、公的年金などにも投資家層を拡大していきたい」(エムコの笹山幸嗣代表取締役)という。
M&Aの際の資金調達や、資金調達手段の多様化の観点から、シニアローンとエクイティの中間に位置するメザニンで資金を調達したいとの企業のニーズは強まっている。エムコは企業の資金ニーズに対応し、20~150億円の投融資を実施している。...