[M&Aフォーラム賞]

2009年11月号 181号

(2009/10/16)

第三回 M&Aフォーラム賞が決定

M&Aフォーラム賞『RECOF賞』などに三作品

一四作品が応募

M&Aフォーラム賞選考委員会は、二〇〇八年度(平成二〇年度)「第三回M&Aフォーラム賞」として別表の三作品を選定し、九月一七日表彰式が行われた。

「M&Aフォーラム」は、〇五年一〇月の内閣府経済社会総合研究所の「M&A研究会」による中間報告において民と官との連携ができる民間ベースのフォーラムが提唱されたのを受けて〇五年一二月に設立された。

フォーラムは、理論的、実証的及び実務的な視点から、進歩、変化するM&A事情の研究・調査を行い、今後のわが国におけるM&Aのあり方について提言を行うとともに、主に企業人を対象にした「M&A人材育成塾」の運営等の活動を通じて、M&Aの普及・啓発、人材や市場の育成に資することを目的としており、さまざまな関係分野の有識者、実務専門家、企業関係者が参加する場となっている。

M&Aフォーラム賞は二〇〇〇年度に「M&Aに関する社会科学的観点からの研究論文の執筆で顕著な業績をあげた学生・院生を顕彰する懸賞論文制度」としてレコフが創設した『RECOF賞』が前身で、M&Aフォーラムからの強い要請もあり、学識経験者、行政担当者、M&A専門家、企業関係者(実業界)、ならびに大学院、大学、各種専門学校を含めた学生にいたるまで幅広い分野に対象を広げ、新たにM&Aフォーラム賞『RECOF賞』として引き継がれた。

三回目となった今回のM&Aフォーラム賞には学識経験者から四作品、法律事務所から二作品、コンサルタントから三作品、実業界から二作品、そして社会人大学を含めた学生から三作品、合わせて一四作品の応募があり、選考委員長の香西泰氏(日本経済研究センター特別研究顧問)のもと、大杉謙一・中央大学法科大学院教授、西山茂・早稲田大学ビジネススクール教授、丹羽昇一・レコフデータ執行役員の四人の委員によって選考が行われた。

今回の選考経過について、香西委員長はこう語る。

「審査に当たりましては、作品が独創性に富んでいること、理論的・実証的な分析を行っているものであること、実用性・実務への応用可能性が高いこと、問題点を先取りし、その解決の糸口を論じたもの、M&Aの啓蒙に資するもので、経済界全体への影響力が高いと判断されるもの、等を主な選考基準としました。

とりわけ今回は、経済、環境の激変期にあたり、わが国M&Aの諸問題について、真正面から取り組み、その改善策等について具体的に提案しているかどうかを重視しました。その結果、選考委員四名の満場一致により、正賞を、岩井克人氏、佐藤孝弘氏共著の『M&A国富論』に、奨励賞を田村俊夫氏の『MBAのためのM&A』に授与することを決定しました。また、社会人大学を含む学生さんからの作品で、表彰作品として評価できるものについては、今後の学生さんからの応募を奨励する意味で、別途、賞を設けることになり何叢氏の『日本における株式非公開化の価値創造効果』を、選考委員特別賞といたしました」

 

  • 1
  • 2

バックナンバー

おすすめ記事

アクセスランキング