[Webインタビュー]

(2016/02/24)

【第66回】日本M&A市場の「新」潮流を読む

 山本 貴之(日本政策投資銀行 執行役員企業戦略部長)
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業界再編、事業承継ニーズで活発化する日本のM&A市場


―― 山本部長は、このほど「M&Aの『新』潮流」(エネルギーフォーラム新書)を上梓されました。日本企業が成長戦略を進める上で、M&Aを活用するケースが増えていますが、山本部長は日本のM&A市場の最近の動きについてどのように見ておられますか。

「日本企業には、世界経済の減速や国際競争の激化や少子高齢化の進展など、社会構造が激変する中で持続的な成長を続けるために、従来以上に最適な経営手法を実施することが求められています。

 日本の潤沢な内需をターゲットとして、高度成長期以降、事業を発展させてきた日本企業ですが、バブル経済の崩壊後、その成長モデルに見直しが求められ、アジアなどへの海外展開を進めながら、国内においてはコアビジネスに集中して経営資源を投入する道を模索してきました。しかし、主要なマーケットであった国内市場が今や少子高齢化による人口減少を要因として縮小しつつありますし、高付加価値な商品への買い替え需要があるとはいうものの、例えば食品産業などでは売り上げの拡大余地は限られているという現実があります。こうしたことから、多くの企業は中長期の経営戦略を練り直す中で、本格的なグローバル化と国内外における新たなビジネスの展開や新市場の開拓といった新機軸を推進する必要に迫られているわけです。

 こうした経営環境下での成長戦略の具体化を模索する中で、最近M&A市場で目立っているのが・・・

 

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