[Webインタビュー]

(2013/03/13)

【第23回】クロスボーダーM&Aで失敗する原因、成功に導くポイント

 篠原 学(デロイト トーマツ コンサルティング PreM&Aユニット パートナー)
 松江 英夫(デロイト トーマツ コンサルティング PostM&Aユニット パートナー)
  • A,B,C,EXコース

コアビジネスの成長ストーリーを描く

――日本企業がクロスボーダーM&Aを自社の成長につなげるためには、M&Aの戦略策定からディールの実行、戦略実行のためのPMIまでのプロセス全体を通じた準備や対応を行う必要があります。そこで、このほど『クロスボーダーM&A 成功戦略』(ダイヤモンド社刊)を出版されたお2人に、日本企業がクロスボーダーM&Aで陥りやすい落とし穴、そして成功に導くためのポイントについてうかがいたいと思います。

松江 「まずM&Aで重要なことは、ディールの成立だけがM&Aの成功を意味するものではないという認識を持つことです。M&Aの成功というのは、今言われたM&Aのプロセス全体を通じて本来の目的を実現することによって得られる成果です。そのためにはM&Aの目的を事業家と投資家という2つの目線からとらえることが必要だと思います。M&Aは本来、企業の中長期ビジョンや戦略目的の実現手段です。特にクロスボーダーM&Aの場合は、地域や事業領域の拡大によるグローバル化を目指したものが多く、まさに業容拡大を目指す事業家的な側面を持っています。それと同時に、M&Aは、対象企業のオーナーシップを握るために多大な対価の支払いを伴う投資行動でもあります。したがって、クロスボーダーM&Aの成功とはM&Aの全プロセスを通じて、事業家、投資家双方の目的を達成し、内外の利害関係者の評価を得ることだという基本的な認識を持っていただきたいと思います」

 

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