[Webインタビュー]

(2020/03/05)

【第115回】日本企業のサイバー・セキュリティ対応は万全か?

―― シマンテックのサイバー・セキュリティ事業を買収するアクセンチュアの執行役員に聞く

市川 博久(アクセンチュア 執行役員 テクノロジー コンサルティング本部 成長戦略統括 兼 セキュリティ統括)
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サイバー・セキュリティ・サービス事業買収の狙い

―― 2019年は、特定の企業や自治体、医療機関に標的を絞ったランサムウェア攻撃が確認され、最近も防衛省が、防衛装備品の取引契約がある三菱電機がサイバー攻撃を受け、防衛機密に関する情報が流出した可能性があると発表しました。オリンピックイヤーである今年は、公共機関や企業に対する海外からのサイバー攻撃が増加することが予想されています。

 アクセンチュアは、2020年3月に米半導体大手のブロードコムから米シマンテック*のサイバー・セキュリティ・サービス(CSS)事業を買収する予定で、サイバー攻撃対応のコンサルティングを強化しようとしています。そこで、日本のアクセンチュアでセキュリティ事業の統括としてサイバー・セキュリティの最前線に立っておられる市川さんに、日本企業のサイバー攻撃対応について伺っていきたいと思います。

 まず、今回のシマンテックのCSS事業買収の狙いについて聞かせてください。

*ブロードコムは2019年11月に107億ドル(約1兆1790億円)を投じて、シマンテックの法人向け事業を買収した。

「アクセンチュアは過去6年間にわたり、デジタル、クラウドおよびセキュリティを新たな成長領域(the New)と定義し、ビジネスの拡大を図ってきました。『デジタル』については2013年12月に事業本部が立ち上がり、『クラウド』は組織横断で推進してきました。そして『セキュリティ』を17年12月に事業本部化して、成長領域におけるさらなる体制強化を図ってきました。

デジタル化の波によ…

■いちかわ・ひろひさ
1997年南山大学文学部英文学科卒業後、アクセンチュアに入社。コンサルタントとして大手企業の基幹系システム導入に携わる。2007年、インフラストラクチャー・アウトソーシング部門を立ち上げ、事業統括を務める。10年より同社の企業市民活動における「若者の就業力・起業力強化」チームの責任者を兼務。ITアウトソーシング マネイジング・ディレクター兼、コーポレートシチズンシップ推進室若者の就業力強化チーム責任者などを経て17年執行役員 セキュリティコンサルティング本部統括本部長に就任。
この間、12年公益財団法人日本ユースリーダー協会より、若者力大賞『ユースワーカ支援賞(団体部門)』を企業として初めて受賞。14年経済産業省第4回キャリア教育アワード優秀賞受賞。

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