[対談・座談会]

2015年6月号 248号

(2015/05/20)

[座談会]海外M&A案件における表明保証保険の実務と利用上の留意点

 清原 健(ジョーンズ・デイ法律事務所 弁護士 ニューヨーク州弁護士)
 スティーブン デコセ(ジョーンズ・デイ法律事務所 カリフォルニア州弁護士 外国法事務弁護士)
 羽田野 順(マーシュ ジャパン アシスタント バイス プレジデント)
 ブレント ベル(マーシュ ジャパン アシスタント バイス プレジデント)
  • A,B,EXコース

左からスティーブン デコセ氏、清原 健氏、羽田野 順氏、ブレント ベル氏

<目次>

-- 最近、表明保証保険への関心が高まりつつあり、特に海外案件において、日本企業もその活用の検討を迫られるようなケースも増えているようです。本日は、海外の実務に詳しい弁護士の方々と、保険仲介ビジネスを展開されている専門家の方々に、表明保証保険の実務をご紹介いただき、日本企業がその有用性をいかに判断するか、また、利用しようとする場合の留意点について、ご議論頂きたいと思います。

  まず自己紹介からお願いします。

はじめに

清原 「ジョーンズ・デイ法律事務所、M&Aプラクティスグループのパートナー、清原 健です。業務ではM&Aを中心に企業法務全般のアドバイスをしていますが、特にクロスボーダーの事案が多い点が特徴です。ディールに関わることが多いのですが、最近はM&Aに絡んだ紛争案件も増えています。今日のテーマである表明保証保険や表明保証違反に伴う補償については、今のところ紛争になることは多くはないのですが、今後は市場環境が大きく変動した場合に問題となることが多いMAC OUT Clauseをめぐる争いとともに、保険金請求などを巡る紛争事例が海外で増える可能性があるのではないかと考えています。そういう観点も視野に入れて、今日の議論を楽しみにしています」

デコセ 「ジョーンズ・デイ法律事務所、M&Aプラクティスグループのパートナー、スティーブン・デコセです。外国法事務弁護士として企業法務全般をカバーしていますが、特にクロスボーダーのM&Aとそれに付随する実務を担当しています。日本企業からの依頼は米国法に関するものが中心ですが、PE(プライベートエクイティ)ファームのM&A案件も扱っています。今日のテーマである表明保証保険は、最近、日本企業のアウトバウンドのM&A取引(IN-OUT)で、特にPEファームが売り手の場合に、課題の多いテーマとなっています」

羽田野 「マーシュ ジャパンの羽田野 順です。マーシュは保険仲介およびリスクアドバイザリーのサービスをグローバルに提供しています。私は、PEファームの投資案件やM&Aに関するリスク・デュー・デリジェンス、保険手配などのサービスを保険代理店として専門に行っています。本日のトピックである表明保証保険については、保険の仲介という立場で、複数の保険会社と交渉して、その中から適切な保険会社を選定したり、複数の保険会社を組み合わせて最適なプログラムを構築・手配するといったサービスを提供しています。また、表明保証保険に付随して、例えば環境汚染リスクに対応する保険などのソリューションも提供しています」

ベル 「ブレント・ベルと申します。マーシュジャパンに3年在籍していますが、その前はニュージーランドのマーシュにおりました。インターナショナルマーケットと日本のマーケットの双方の経験がありますので、マーシュのグローバルネットワークを活用し、M&Aに関するリスクマネジメントサービスの提供を行っています」

表明保証保険とは

-- まず、表明保証保険とは何かというところから、お願いします。なお、この座談会に合わせて、米国の実務について「米国のプライベートエクイティ取引で増加する表明保証保険」と題する寄稿をいただいておりますので、読者には、是非そちらもご参照頂きたいと思います。

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事