[M&Aスクランブル]

(2021/01/06)

2021年のM&A市場に「失われた30年」の出口は見えるか

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 1990年代初頭からの日本経済の長期低迷を最近は「失われた30年」と呼ぶようだが、2000年頃は「失われた10年」、2010年代は「失われた20年」と称されていた。出口がみつからないままに30年が経過してしまったが、年頭にあたり、M&A市場から見える出口への道筋について書き記してみたい。

失われた30年から脱するためのガバナンス改革

 私自身は、毎年9月下旬から翌1月下旬までの秋冬学期、早稲田大学の非常勤講師として、M&A戦略の講義を担当している。毎週の講義は、なるべくニュースでにぎわったM&A関連記事の解説や議論から始めるようにしているが、今学期は、毎週のようにTOBの話題を取り上げることとなった。ファミリーマート、大戸屋、NTTドコモ、島忠、東京ドーム、確かに今までこんなことはなかった。

 2020年のTOBの現状については、12月2日のMARR記事(データを読む)「日本で届け出のTOB動向6兆円に迫る。対抗提案初の受け入れ」で解説されている。...

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