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2021年1月号 315号

(2020/12/15)

公正なM&A指針を踏まえた特別委員会の在り方

田原 吏(西村あさひ法律事務所 パートナー 弁護士)
1. はじめに

 経済産業省は、2019年6月28日、2007年9月4日に策定されたMBO指針を改訂し、「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」(以下「M&A指針」)を公表した。
 M&A指針を踏まえ、MBO及び支配株主による従属会社の買収に関する実務や開示には様々な変化が見られるが、特にM&A指針において公正性担保措置の中でも重要な位置づけを与えられている特別委員会の在り方については目に見える変化が生じている。


2. 特別委員会の位置付け ~ 「第三者委員会」から「特別委員会」へ

 MBO等においては構造的な利益相反や情報の非対称性の問題が存在するため、独立性を有する委員で構成される特別委員会・第三者委員会が設置され、対象会社の取締役はこのような委員会の答申を最大限尊重するというアレンジメントがなされるのが従来から一般的であった。
 M&A指針は、このような特別委員会を、M&Aの取引条件の形成過程において企業価値の向上及び一般株主利益の確保の観点が適切に反映されないおそれがある場合において、本来取締役に期待される役割を補完し又は代替する独立した主体として任意に設置される合議体と位置付けている。また、特別委員会は、買収者及び対象会社・一般株主に対して中立の第三者ではなく、対象会社及び一般株主の利益を図る立場に立って当該M&Aについて検討や判断を行うことが期待されると述べられている。さらに、従来のMBO指針においては「第三者委員会」という表現が用いられていたが、M&A指針においては、特別委員会は中立の第三者的な立場ではなく、対象会社及び一般株主の利益を図る立場に立つという点を踏まえて、「特別委員会」という表現に変更されている。
 この点は単なる呼称の問題にとどまらず、以下で紹介する特別委員会の構成や権限に関するM&A指針の具体的な提言内容にも影響している。


3. 特別委員会の構成 ~ 社外取締役の重視

 上記のような特別委員会の位置づけを踏まえて、M&A指針においては、特別委員会のあるべき構成について、「独立性」と「適格性」の2つの観点から詳細に述べられている。
 まず、

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