[クリーンテックと欧米エネルギー企業の最新M&A動向]

(2022/09/20)

【第8回】バイオ燃料のリーディング・カンパニーを目指すChevron(後編)

出馬 弘昭(IZM代表)
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 前回はアメリカの石油メジャーChevron本体による企業買収とスタートアップ出資およびCVC子会社「Chevron Technology Ventures(CTV)」によるスタートアップ出資の一部(低炭素技術分野の原子力、CCUS(CO2回収・利用・貯蔵)、地熱発電の3分野)を紹介した。今回は子会社のCTVによるスタートアップ出資の事例を解説する。

低炭素技術関連企業への出資に注力

 CTVの現在の一番の注力分野は、低炭素技術である。

 バイオ燃料分野では2016年、CTVが再生可能製品開発技術を持つ米Novvi(2011年創業)に出資した。化石燃料由来のベースオイル大手メーカーであるChevronはNovviの技術を使い、100%再生可能なベースオイルを同社で初めて生産することを2020年に発表している。

■ 筆者履歴
IZM代表 出馬 弘昭出馬弘昭(いずま ひろあき)
IZM代表。1983年京都大学工学部物理工学科卒業。大阪ガスに入社し、同社R&DおよびIT部門でデータ分析、行動観察、オープンイノベーション事業などを立上げ。2016年より米シリコンバレーに駐在し、欧米のクリーンテックとのビジネス開発を開拓。2018年に東京ガスに入社し、シリコンバレーのCVC立上げに参画。2021年に帰国し、東北電力に入社し、事業創出部門のアドバイザーに従事。製造業やコンサルティング大手などの外部顧問、海外スタートアップの日本展開支援なども務める。2022年、大阪大学フォーサイトの取締役に就任。南カリフォルニア大学ロボット研究所客員研究員、京都大学非常勤講師、大阪市立大学非常勤講師、日本オペレーションズリサーチ学会副会長などを歴任。
大阪大学フォーサイト
https://ou-foresight.com

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