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[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2018年2月特大号 280号

(2018/01/19)

【新和】いわかぜキャピタルと組んで事業拡大を図る“エイジング・ビーフ”焼肉レストランのパイオニア

宇野 辰雄氏

2号ファンドの1号投資案件

  いわかぜキャピタルが運営する「いわかぜ2号投資事業有限責任組合」が、焼肉業態の新和に約15億円の投資を行った。

  新和は、都内を中心に2010年から熟成肉を使った焼肉店・ステーキ店を9店舗展開。特に和牛を用いた熟成肉の焼肉業態では業界内でもパイオニア的な存在である。熟成肉は欧米では“エイジング・ビーフ”と呼ばれ、一定期間保冷庫の中で熟成させたその肉は、タンパク質分解酵素によってタンパク質が分解されることから肉質の軟化や独特の旨味や風味を持ち、欧米の高級レストランではよく知られた食材である。近年、日本でもブームとなっているが、新和は日本で「エイジング・ビーフ」の商標権を持っている。

  この新和に投資したいわかぜキャピタルが設立されたのは、08年2月。RHJインターナショナル・ジャパン(旧:リップルウッド)で代表取締役を務めていた植田兼司氏が独立して設立した投資ファンドの運営会社である。リーマンショックの影響もあって08年に設立された1号ファンドは総額21億円と小規模ながら、アニメの制作コンテンツ会社「ゴンゾ」、自動車金型のエンジニアリング会社「エイムス」に投資。1号ファンドのパフォーマンスは、LPの投資総額(管理報酬含む)に対して2.44倍のリターンを達成し、投資期間である8年間を通じての年率平均リターン(IRR)は12.78%という実績を残した。今回2号ファンドの1号投資案件となったのが新和で、17年9月に同社の株式の90%を取得した。 植田 兼司代表取締役社長(中央)といわかぜキャピタルのスタッフ

  「宇野辰雄社長は、家業である包装資材メーカーの2代目ですが、その一方で、飲食事業に進出して熟成肉の分野ではパイオニア的な存在となっています。外食産業というと若い人の離職率が高い会社が多い中で、宇野社長は若いスタッフの教育を第一に取り組んでこられました。現在、東京・西日暮里の本店のほか、新宿、横浜、軽井沢などに9店舗を展開して売上高は約19億円、コスト調整後のEBITDAで2億2000万円と業績も好調です。今後は宇野社長と組んで、さらにエイジング・ビーフの認知度を高めながら、既存店舗に加えて首都圏や主な地方都市での店舗網の拡充を図り、バリューアップを実現していく方針です」と、いわかぜキャピタルの植田社長は語る。

グリルドエイジング・ビーフTOKYO  新和はなぜ、家業の包装資材製造とは畑違いの飲食業に手を伸ばしたのか、また、いわかぜキャピタルと手を組んだのか。その経緯と今後の成長戦略について宇野社長に聞いた。

 

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