[M&A回顧]

2021年2月号 316号

(2021/01/04)

2020年のM&A回顧(2020年1-12月の日本企業のM&A動向)

  • A,B,EXコース
本記事は、M&A専門誌マール 2021年2月号 316号(2021/1/18発売予定)の記事です。速報性を重視し、先行リリースしました。

件数は3730件で8.8%減、コロナ禍で9年ぶり前年割れ。金額は14.7兆円で17.2%減

 ◇IN-INは2944件で1.9%の微減。金額は3.3兆円で43.9%減
 ◇IN-OUTは557件で32.6%減。金額は4.4兆円で57.2%減
 ◇OUT-INは229件で12.6%減。金額は6.9兆円で4.8倍に拡大


1. 全体動向

3730件で前年比8.8%減、金額は14兆7741億円で17.2%減

 2020年1-12月の日本企業のM&A件数は3730件(図表1)と、過去最多を記録した2019年1-12月の4088件を358件、8.8%下回った。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を受け、海外M&A(IN-OUT)を中心に停滞し、2011年以来9年ぶりに減少した。それでも2019年、2018年(3850件)に次ぐ水準を維持した。3730件のマーケット別内訳は、IN-IN2944件、IN-OUT557件、OUT-IN229件と、全マーケットで減少した。うち、IN-INは1.9%の微減に留まった。金額は14兆7741億円(図表1)で、前年の17兆8358億円から17.2%減少した。

 2020年のM&A金額トップは米エヌビディアによるソフトバンクグループ(SBG)の英孫会社のアームの買収で4兆2000億円(図表2)。次いで、セブン&アイ・ホールディングスによる米スピードウェイなどの買収(2兆2176億円)、シンガポールのウットラム・ホールディングスによる日本ペイントホールディングスの買収(1兆2851億円)、三菱UFJリースと日立キャピタルの合併(2998億円)の順で、OUT-INが上位に2件入った。金額トップ15のマーケット別内訳はIN-IN7件、OUT-IN5件で、IN-OUTは3件のみだった。1000億円超の案件は17件で、前年の38件から半減した。...

この記事は、Aコース会員、Bコース会員、EXコース会員限定です

マールオンライン会員の方はログインして下さい。ご登録がまだの方は会員登録して下さい。

バックナンバー

おすすめ記事