[マールレポート ~企業ケーススタディ~]

2023年4月号 342号

(2023/03/09)

【マッシュホールディングス】近藤広幸社長がベインキャピタルと組んで描く成長戦略

―― ファッション業界の注目企業が下した決断とは

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近藤広幸・マッシュホールディングス 代表取締役社長(左)と西直史・ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLC パートナー

近藤広幸・マッシュホールディングス 代表取締役社長(左)と西直史・ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLC パートナー

PEファンドによる最大規模の国内ファッション企業投資

 2022年12月、ファッションを中心にビューティや飲食の業界でも多数の人気ブランドを展開するマッシュホールディングス(HD)が米系プライベート・エクイティ(PE)ファンドのベインキャピタルに全株式を2000億円規模で売却した。創業者の近藤広幸社長は、特別目的会社(SPC)に保有株全てを売却した後、SPCに4割程度再出資して引き続きマッシュHDの経営にあたる。買収額は2000億円規模で、ファッション関連の買収では超大型案件として注目されている。

 同社は、1998年にCGアニメーションの提供を目的に「スタジオ・マッシュ」を設立したのが始まり。その後、“ストリート×フォーマル”をコンセプトとしたレディスブランド「SNIDEL(スナイデル)」を立ち上げてファッション事業に参入し、ルームウェア「gelato pique(ジェラート ピケ)」、新メンズブランド「アウール(AOURE)」などのブランドを続々と発表して業容を拡大。現在は、ファッション事業を中心に“ナチュラル&オーガニック”をコンセプトとしたビューティー事業、飲食事業などを展開している。

 マッシュHDは非上場だが、連結売上高は1023億円(2022年8月期)と前の期比14%増。営業利益は98億円、営業利益率は約10%とコロナ2019禍にあっても高い成長を維持している。

 順調に業績を伸ばしているマッシュHDが、なぜPEファンドと組んだのか。近藤広幸社長とベインキャピタルの西直史パートナーに聞いた。

<インタビュー>
3~5年後のIPOを目指し、EC、グローバル展開も加速する

 近藤 広幸(マッシュホールディングス 代表取締役社長)
 西 直史(ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLC パートナー)

ベインキャピタルと組んだ目的

―― マッシュホールディングス(HD)の2022年8月期連結決算は、売上高1023億円(前期比14%増)を計上し、初の1000億円を突破しました。営業利益も98億円で、ファッション・ビューティ・飲食など全ての事業で増収を達成しています。なぜPEファンドのベインキャピタルと組もうと考えたのですか。

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