M&A専門誌マール 2024年10月号 360号(2024/09/17発売)

特集: 【PAG】ハウステンボス買収の経緯と成⾧戦略を語る

アジア系投資ファンドPAGは2022年9月、エイチ・アイ・エス(HIS)が66.7%を出資するテーマパーク運営のハウステンボスの持株すべてを取得。残り33.3%の株式を保有する九州電力、西部ガスホールディングスなどの九州の地元企業5社はハウステンボスに持株を売却した。
ハウステンボスはオランダの街並みや港町を再現したテーマパークで、長崎オランダ村の社長だった神近義邦氏が中心となって1992年3月に開業した。大村湾北端に面した佐世保市針尾島の早岐瀬戸に接する部分に位置し、総開発面積は152ヘクタールで、日本最大級の敷地面積を持つテーマパークである。入場者数は開園当初堅調に推移したものの、1996年度の380万人をピークに減少、2003年には会社更生法の適用申請を余儀なくされるまでに業績が悪化。野村プリンシパル・ファイナンス(当時)が支援企業となり経営再建がスタートしたが、2008年のリーマン・ショックを機に野村プリンシパル・ファイナンスが撤退を決め、2010年4月にHIS、九州財界5社が株式を取得して支援を行ってきた。
PAGはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)への投資実績を持つ。PAGがハウステンボスの買収を決断した経緯と、現在進めている再成長戦略について、本件を主導しているPAG Japanの橋本昭紀・マネージング・ディレクターに聞いた。

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