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(2023/02/22)

クスリのアオキホールディングス 地道な地方ドミナント戦略を遂行~ライバルのコスモス薬品との競争にも注目

マール企業価値研究グループ
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地方出店を地道に強化

 大手ドラッグストアの一角を占めるクスリのアオキホールディングス傘下のクスリのアオキは、2023年1月5日にサンエーのスーパーマーケット事業を買収すると発表した。発表資料によると、新潟県糸魚川市に本拠を置くサンエーはスーパー2店舗を展開、クスリのアオキが買収した後は食品スーパーで新鮮食材を取りそろえ、ビューティー用品や日用品を取り扱い、さらには調剤薬局も設置する。地元の顧客が買い物しやすいように店舗改装を計画するとのことだ。クスリのアオキは、サンエーの強みである食品を生かした事業展開を図り、新潟地区におけるドミナントを強化、グループの企業価値向上につなげるとしている。事業譲渡日は23年3月1日が予定されている。

 クスリのアオキの本拠地は石川県白山市と、サンエーと同様、北陸地方に位置している。店舗展開は23府県(北信越、東北、関東、東海、関西)と幅広く、これまでの出店加速で870店舗を有する。それでもドラッグストア業界での位置づけは売上高でみて第9位(直近決算での比較)の3283億円(22年5月期)。首位ウエルシアホールディングスの1兆259億円(22年2月期)の3割程度である。こうした差は、ウエルシアHDやマツキヨココカラ&カンパニーなど上位のドラッグストアがその店舗展開において大都市中心であり、購買単価が高めである一方、クスリのアオキは地方の郊外での出店が相対的に多いからだろう。

ドラッグストアでの食品販売

 クスリのアオキに限らず、…


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