[編集部から]

2024年5月号 355号

(2024/04/09)

次号予告と編集後記(2024年5月号)

次号予告

2024年6月号
特集:ニトリの実務責任者に聞く 島忠TOB成功の理由
2024年5月13日 マールオンライン上のリリース 
2024年5月18日 発売
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。

編集後記

■中小企業庁が創設した「M&A支援機関登録制度」の事務局業務を2021年から3年にわたり担当しました。当初は400者程度の登録を想定していましたが、実際には3000者超の法人や個人事業主がM&A支援機関として登録されています。このうち半数以上が2020年以降にM&A業務を開始したばかりであり、M&A支援業務の専従者数も7割以上が「0~2人」の少人数で行っている状況です。M&Aに従事する事業者の幅の広さに驚くと共に、中小M&Aを巡る業界や人材の育成はこれからであるということを改めて感じます。
昨年9月には「中小M&Aガイドライン」が改訂され、12月にはM&A仲介協会にて自主規制ルールが策定されました。また、3月26日に開催された政府の「新しい資本主義実現会議」では、M&A仲介事業者の手数料体系の開示が求められています。一方、中小企業の事業承継によるM&A件数は今後も増加が予想されます。このため、「M&A支援の品質」と「M&A件数」という質・量両面でのバランスのとれた向上が求められます。今後数年は中小M&Aを巡る業界にとって非常に重要な時期と位置づけられます。(謙)

■地元の駅前に冷凍自販機が設置され、話題になっています。1000円台のお弁当が中心で、2500円の冷凍イクラまで売っているという高価格な自販機だからです。
コンビニの影響もあり、近年、飲料を中心とする自販機は販売率、台数ともに減少傾向にあります。そこで販売商品を、現在主流の500円以下の飲料から単価の高い冷凍食品へシフトする動きが出てきました。冷凍食品対応の自販機が開発され、コロナ禍でお店のメニューを冷凍自販機で販売する有名飲食店が増えました。他方で、消費者はお店に行かなくても家で有名飲食店の料理を食することができる。高価格帯の冷凍食品を自販機で購入することに対する消費者の抵抗が軽減され、今や1つ3000円超えの冷凍商品でも売上を伸ばし、自販機商品の転換期を迎えたとも言われているそうです。
自販機業界は今や、24時間365日売りたい・買いたいという不変のニーズと購買者の多種多様な生活パターンへの対応、人手不足問題に対応できる可能性を持っています。自販機が常に時代の変化に応えていき、産業遺産にならないことを願っています。(本)

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