生命保険業界のM&Aは2023年1年間で26件と、2022年の28件から減少したものの、金額合計は8779億円と、2022年の2619億円から3.4倍に拡大した。大手による「非保険」事業強化の動きが本格化した。なかでも第一生命ホールディングスは、福利厚生サービスのベネフィット・ワン買収を巡り、先行するエムスリーに対抗して
TOB提案に打って出た。人口減少で国内生保市場の先細りが見込まれるなかで、国内成長回帰に向け、保険業から派生した新しい業態への転換を目指している。TOB成立を契機に、上場持株会社のメリットを生かした変革の動きが加速するか要注目だ。
2023年1-12月の動き