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特集

大型ファンド設立相次ぐPEファンド業界
2017年7月号 273号(2017/06/15発売)

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日本におけるFinTechの進展と将来課題

[寄稿・寄稿フォーラム]
日本におけるFinTechの進展と将来課題 有料記事です

 堀 天子(森・濱田松本法律事務所 弁護士)
1 はじめに   近年FinTechに対する関心は高まっており、FinTech関連の投資も活況である。日本においては、FinTechが既存金融機関を脅かすまでの規模には至っておらず、むしろ欧米をベンチマークとする日本の規制当局がFinTechへの対応を金融機関に迫りつつ、スタートアップの取組みを後押ししている状況といえる。以下、FinTechの成り立ちについて欧米と日本との違いに言及しつつ、日本においてFinTechがどのような環境の下で現在進展しているかについて述べたうえで、将来に向けた課題について付言することで、投資を検討するに当たっての留意点を示すこととしたい。 2 FinTechの成り立ち (1) 欧米におけるFinTechの成り立ち   FinTechはITを活用して新しいビジネスモデルの金融サービスを作り上げることを目的とした活動を指している。欧米では2008年に起きたリーマンショックを契機として、金融業界の人材が流動化し、既存の金融機関が提供するサービスに不満を持つ層に対して、革新的な金融サービスを提供しようとしたのが発端となっている。クラウドサービスの普及によって、スタートアップ企業でも試行錯誤して新たな金融サービスの開発を行うことが可能となったこと、スマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末が普及したことによって、利用者の行動様式が変わり、手元で直接金融サービスを受けることが可能となったことは、FinTechの流れを不可避なものとしたといえる。 (2) 日本におけるFinTechの成り立ち   これに対し、日本では、リーマンショックの傷が浅かったことや、既存の金融機関に対する一般の消費者の信頼が高いこと、インターネットバンキング比率が低く、キャッシュレス化がそれほど進んでいないなどの環境の違いもあり、FinTechの動きは目立ったものではなかった。   もっとも、日本では、2000年代のはじめから、情報通信技術の革新やインターネットの普及等により、主として個人が利用する少額決済に関して、IC型のプリペイドカードをはじめとする電子マネーや、コンビニエンスストアによる収納代行サービス、運送業者による代金引換サービスが普及するなど、銀行以外の事業者による新しいサービスが発達してきた。こうした決済を巡る環境が大きく変化する中で、2008年には、金融審議会の下で決済に関するワーキング・グループが設置、検討が重ねられ、利用者保護、決済システムの安全性、効率性、利便性の向上やイノベーション促進の観点から、制度的枠組みのあり方の提言がなされた。そして、2010年に資金決済に関する法律が成立、サーバ型の前払式支払手段の発行者が規制対象となり、銀行以外の事業者にも登録制によって為替取引(送金)を行うことを認められ、既存の金融機関以外の事業者も金融サービスの担い手として決済・送金市場に参入するようになっていった。2013年には米国証券法の改正を追う形で、未上場企業へのリスクマネー供給を充実させる手段として、投資型クラウドファンディングを実現しやすくするため、金融商品取引法の改正がなされた。2014年には、ビットコインの取引所であるマウントゴックス社が日本で破たんしたことにより、議員の質問に答える形でビットコインは通貨ではなく、特に法律で規制された対象ではない旨の政府見解がなされたりもしていた。   こうした間にも、欧米を中心とする先進国では、データの蓄積が進み、試行錯誤の結果、金融サービスを大きく変革させようとするスタートアップが続出、金融市場で存在感を発揮しはじめ、既存の金融機関が事業モデルの転換を急ぐ動きを見せ始めた。欧米の金融機関や金融当局の動向を踏まえ、日本でもFinTechが大きなインパクトをもたらす事象であることが理解され始めた。金融庁が金融行政方針でFinTechを取り上げたのが2015年9月である。 3 政府及び規制当局の状況 (1) 金融行政方針   上記の経緯からみても明らかなように、日本においてはFinTechベンチャーが市場で影響力を有するようになったというよりは、欧米をベンチマークとする日本の規制当局がFinTechへの対応を金融機関に迫る動きが顕著となっている。

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キャッシュアウトにおける買収価格と公正な価格

[寄稿・寄稿フォーラム]
キャッシュアウトにおける買収価格と公正な価格 有料記事です

 吉村 一男(一橋大学大学院国際企業戦略研究科)
1.はじめに   上場株式のM&Aにおいて、買収者と買収対象会社の経営者は、株主への説明責任を果たすため、株式価値の評価を専門家に委託するケースが多い。当該評価は、インカム・アプローチであるDCF法やマーケット・アプローチである類似上場会社比較法や類似取引比較法等の様々な方法で、かつ、一定のレンジで行われるが、買収者はより「低い価格」で買収したいため、株式価値のレンジを引き下げるインセンティブがある。一方、経営者は買収者から提案された価格をより「高い価格」にしたいため、株式価値のレンジを引き上げるインセンティブがある。そして、買収者と経営者が交渉し、合意したものが「買収価格」である。これがM&Aの価格は「一物多価」といわれる所以である。しかし例えば、経営者による買収(MBO)や支配株主による買収では、買収者と経営者の利益が一致し、株主と経営者の利益が相反するため、経営者が株式価値のレンジを引き上げるインセンティブを削がれ、買収価格が低くなることも考えられる。そこで法は、買収対象会社の株主に買収価格を裁判で争う手段を用意し、裁判所は「株主に換金もしくは補償する価格(公正な価格)」を決定する。特に、現金を対価とする買収(キャッシュアウト)では、買収者が株主から強制的に株式を取得するため、締め出された株主を保護する必要性が高い。このような公正な価格の決定制度もしくは類似する制度はわが国のみならず、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリアにも存在する(注1)。 2.JCOM事件最高裁決定   わが国では2016年7月、注目すべき決定が公表された。ジュピターテレコム(JCOM)事件の最高裁決定(最決平成28年7月1日民集70巻6号1445頁)である。この事件は、議決権の70%以上をもつ支配株主であるKDDIと住友商事がJCOM株式を公開買付け(TOB)した後に全部取得条項付種類株式を用いてキャッシュアウトしたケースであるが、最高裁は、以下の場合には、特段の事情がない限り、公正な価格を買収価格であるTOB価格と同額とするのが相当であると判示した。   すなわち、経営者や支配株主が行う「手続」の公正性が認定できる場合には、買収価格を尊重し、独自の立場から公正な価格を決定することを控える姿勢を打ち出した(このような考え方を「Merger Price(MP)ルール」という)。   M&Aにおいて買収対象会社の株主が多用する救済方法は、経営者や支配株主の忠実義務違反に基づく損害賠償請求(①)と公正な価格の決定請求(②)に大別されるところ、①は違法・不当な行為をした者が損害を賠償する仕組みであるため、かかる行為の「手続」を、②はかかる行為をした者が株式を買い取るという仕組みではなく、会社が株式を買い取る仕組みであるため(注2)、株主に換金もしくは補償する「価格」を、それぞれ規律する必要性が高いが、わが国は、会社法に支配株主の忠実義務が直接規定されておらず、また、経営者の忠実義務違反を追及することも困難であるため、②が多用されている。そして、裁判所の審査基準については、有力な学説として「②は①の理論の中に位置づけて理解されるべき」との見解が提唱されて以降(注3)、①を②で実現する、すなわち、忠実義務の解釈論を公正な価格の解釈論に応用するのが通説的な考え方になっていたが(注4)、最高裁はこれを踏襲したといえる。   なお、JCOM事件決定の考え方は、MBOや買収者と会社との間に特別の資本関係がある組織再編にも適用されると解されている(注5)。

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急拡大するベンチャー企業へのM&A

[M&Aスクランブル]
急拡大するベンチャー企業へのM&A ~事業会社の直接投資がCVC投資を上回る~

全体動向  2016年の日本企業のM&Aは2652件、16兆6133億円で、件数、金額ともに前年を上回った。件数は5年連続の増加、4年連続の2000件超え、金額は2年連続の16兆円超えとなった。日本企業が事業構造改革を進めていくなかで、成長の追求などを背景に海外M&Aが引き続き活況だったほか、国内では大手企業を中心に事業ポートフォリオ入れ替えの買収、売却が増加した。中小企業のM&Aによる事業承継の動きも活発だった。  ベンチャー企業へのM&Aも急拡大している。2016年は446件で前年比145件、48.1%の大幅増加となった(図表1参照)。M&A全体の16.8%を占めている。レコフデータがベンチャー企業へのM&Aの集計を開始した2000年以降で最多を記録。また、2013年の176件以来、4年連続での最多更新となった。さらに、2012年の88件と比較すると、この5年間で5倍に拡大したことになる。  446件のマーケット別内訳はIN-IN319件、IN-OUT99件、OUT-IN28件で、IN-INが71.5%を占める。前年の200件から59.5%増加し、全体の数字を引き上げた。  他方、金額も5942億円と、前年の4676億円から27.0%増加し、2014年の6279億円に次ぐ高水準となった。5942億円のマーケット別内訳はIN-IN978億円、IN-OUT4916億円、OUT-IN47億円で、IN-OUTが82.7%と、圧倒的に多い(図表2参照)。 …

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キャッシュアウトにおける買収価格と公正な価格

[寄稿・寄稿フォーラム]
キャッシュアウトにおける買収価格と公正な価格 有料記事です

 吉村 一男(一橋大学大学院国際企業戦略研究科)
1.はじめに   上場株式のM&Aにおいて、買収者と買収対象会社の経営者は、株主への説明責任を果たすため、株式価値の評価を専門家に委託するケースが多い。当該評価は、インカム・アプローチであるDCF法やマーケット・アプローチである類似上場会社比較法や類似取引比較法等の様々な方法で、かつ、一定のレンジで行われるが、買収者はより「低い価格」で買収したいため、株式価値のレンジを引き下げるインセンティブがある。一方、経営者は買収者から提案された価格をより「高い価格」にしたいため、株式価値のレンジを引き上げるインセンティブがある。そして、買収者と経営者が交渉し、合意したものが「買収価格」である。これがM&Aの価格は「一物多価」といわれる所以である。しかし例えば、経営者による買収(MBO)や支配株主による買収では、買収者と経営者の利益が一致し、株主と経営者の利益が相反するため、経営者が株式価値のレンジを引き上げるインセンティブを削がれ、買収価格が低くなることも考えられる。そこで法は、買収対象会社の株主に買収価格を裁判で争う手段を用意し、裁判所は「株主に換金もしくは補償する価格(公正な価格)」を決定する。特に、現金を対価とする買収(キャッシュアウト)では、買収者が株主から強制的に株式を取得するため、締め出された株主を保護する必要性が高い。このような公正な価格の決定制度もしくは類似する制度はわが国のみならず、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリアにも存在する(注1)。 2.JCOM事件最高裁決定   わが国では2016年7月、注目すべき決定が公表された。ジュピターテレコム(JCOM)事件の最高裁決定(最決平成28年7月1日民集70巻6号1445頁)である。この事件は、議決権の70%以上をもつ支配株主であるKDDIと住友商事がJCOM株式を公開買付け(TOB)した後に全部取得条項付種類株式を用いてキャッシュアウトしたケースであるが、最高裁は、以下の場合には、特段の事情がない限り、公正な価格を買収価格であるTOB価格と同額とするのが相当であると判示した。   すなわち、経営者や支配株主が行う「手続」の公正性が認定できる場合には、買収価格を尊重し、独自の立場から公正な価格を決定することを控える姿勢を打ち出した(このような考え方を「Merger Price(MP)ルール」という)。   M&Aにおいて買収対象会社の株主が多用する救済方法は、経営者や支配株主の忠実義務違反に基づく損害賠償請求(①)と公正な価格の決定請求(②)に大別されるところ、①は違法・不当な行為をした者が損害を賠償する仕組みであるため、かかる行為の「手続」を、②はかかる行為をした者が株式を買い取るという仕組みではなく、会社が株式を買い取る仕組みであるため(注2)、株主に換金もしくは補償する「価格」を、それぞれ規律する必要性が高いが、わが国は、会社法に支配株主の忠実義務が直接規定されておらず、また、経営者の忠実義務違反を追及することも困難であるため、②が多用されている。そして、裁判所の審査基準については、有力な学説として「②は①の理論の中に位置づけて理解されるべき」との見解が提唱されて以降(注3)、①を②で実現する、すなわち、忠実義務の解釈論を公正な価格の解釈論に応用するのが通説的な考え方になっていたが(注4)、最高裁はこれを踏襲したといえる。   なお、JCOM事件決定の考え方は、MBOや買収者と会社との間に特別の資本関係がある組織再編にも適用されると解されている(注5)。

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[座談会]ベンチャービジネスの新潮流

[対談・座談会]
[座談会]ベンチャービジネスの新潮流 ~日本の「モノづくり」、「大学発」ベンチャーにもグローバルM&Aなど新たな流れが到来する 有料記事です

 井出 啓介(東京大学エッジキャピタル パートナー)
 小笠原 治(ABBALab 代表取締役)
 山岸 広太郎(慶應イノベーション・イニシアティブ 代表取締役社長)
 渡辺 洋行(B Dash Ventures 代表取締役社長)  (50音順)

「モノづくり」、「大学発」ベンチャーを立ち上げた狙い ―― アベノミクスの新たな目玉として「第4次産業革命」が掲げられて注目されています。第4次産業革命とはIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、ロボットという3つの新技術をドライバーとして産業全体の構造変化を促そうというもので、2020年までに30兆円という市場を創出する目標を掲げています。この第4次産業革命ではベンチャー企業も重要な役割を担うものとして期待されています。   そこで、今回はモノづくりベンチャー、大学発ベンチャーの育成に力を入れているベンチャーキャピタルの皆さんにお集まりいただき、ベンチャービジネスの新潮流についてお話し合いをいただきます。座談会のモデレーター役を日本ベンチャーキャピタル協会の理事も務めておられるB Dash Ventures(BDV)の渡辺洋行社長にお願いいたしますが、まず、ご出席者皆さんの自己紹介をお願いします。

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第103回 買収先経営者の成長志向と付き合い方の設計(上)

[ポストM&A戦略]
第103回 買収先経営者の成長志向と付き合い方の設計(上) 有料記事です

 竹田 年朗(マーサー ジャパン グローバルM&Aコンサルティング パートナー)
  株主から見た経営者とはどのようなものかというと、期待役割の内容、大きさ、複雑性などから「求める人材の要件」を定め、適材を探して任命し、あるいは新たに雇い入れる対象である。買収先経営者の場合でも、単に買収時にはそこまでする時間がないために現任者のリテンション策を講じることが多いだけであって、考え方は同じである。つまり、今後、より適した人材と交代させる可能性が常にある。   一方、買収先経営者にしてみると、リテインされれば、通常は自分がこれまで経営してきた事業を継続して経営し、伸長することが期待されるため、よほど嫌でない限りは「当面=1年ないし2年程度」続投し、その間にその先のことを考えるのは、そう悪い話ではない。個人のキャリアの段階や志向性はさまざまで、買い手とうまくやれるかどうかも、実際にやってみないことにはわからないからである。   このように、買収先経営者個人と会社の関係は、一旦は設定せざるを得ないが、その後は相互に見直しが入るものである。この中で、経営者の適材適所と適材経営者のリテンションがどのようにうまくデザインできるのか、経営者が持つ成長志向や成長願望にも触れながら、解説したい。 経営者市場と経営者の成長志向   日本企業が行う海外買収の対象は、大きく2つのパターンに分けられる。まず、すでに企業の体を成している場合である。創業者色が消えて久しく、かなりの大企業となっている場合を含む。創業者がまだ実態的に、あるいは象徴的に企業を牽引している場合でも、組織によって事業を運営しており、創業者を助ける経営者が育成・内部登用され、あるいは外部から採用されている。本稿では、こちらのパターンについて述べる。   もう一つは、企業というよりは創業者の個人商店が大きくなったものである。重要な部分に革新性や工夫がちりばめられ、高いレベルの事業運営や業績達成ができている場合もあるが、ほとんどの場合で事業規模はさほど大きくない。しっかりとした組織体制と経営の仕組みなしには、通常は規模が維持できないからである。こちらのパターンについては、次回連載で述べる。   経営者市場が有効に機能する、つまり市場により需給が充足され、報酬等が適切に条件設定されるのは、前者の大企業中心の企業社会の方である。経営者を目指す人材は、内部昇格に必要に応じて転職を組み合わせ、キャリアの階段を上がっていく。具体的には、より大きな役割と責任・権限を獲得し、これに伴ってより高い認知と、より大きな報酬機会を追求する。   経営者市場が機能している国、あるいは経営者市場の概念に基づいた経営幹部人材マネジメントを行う企業(成長途上国でもそのような企業は多い)では、大会社のシニアマネジメントは職責が大きく、それ相応に報酬も高く、その水準は日本の通念を上回る(本連載第81回「グローバル企業の人材マネジメント」(下)参照)。そして、それが優秀な人材を経営者という職業に惹き付け、本人はキャリア・アップ、つまり、同一企業内ではより高いポジションへの異動を、またはより大きな事業・企業への移動を目指す動機づけを得る。   買収先経営者とて同じ経営者であり、原理的には成長機会というものに惹き付けられる。ただし、個人の置かれた状況について場合分けをきちんと行う必要がある。 経営者の志向性と経営者への期待   経営者は上昇志向が強い、などと一言で言ったところで、通常は自分がうまくやれる可能性(「勝ち目」)を考えながら、その上昇志向なるものの具体的内容を、自分のプライドが満たされる地点と現実との間を行ったり来たりしながら適切に定めることになる。つまり生身の人間で、生活もあるから、あまりドン・キホーテのようなマネはしないのが普通である。そのため、今は目の前の機会を取るしかないが、より良い機会が出てきたら乗り換えるのに躊躇しない、という判断が(本人はそんなことは絶対に言わないが)頭をもたげるのである、他方で、本人がその乗り換えを考えるのをしばらく抑止しようというのが、買い手が付与するリテンションプランの狙いである。   買い手の期待値は、本人が買収前から経営してきた事業を引き続き牽引し、一段と飛躍させることである。それは一体どんな内容の飛躍で、どのくらいの飛躍なのか、というのは、買収ストーリーやシナジーの想定、現状改善の機会、そして買収価格(支払ったプレミアム)で決まる。決まりさえすれば、経営者から見たやりがい・面白さや達成難度、そして期待報酬との見合いもはっきりしてくる。   成長機会の点からも報酬・処遇の点からも、本人にとってまたとないチャンスに思える場合は、あまり問題がない。しかし、大変さや割に合わない感覚が先に立ち、本人が到底心からやりたいとは思えない場合も考えられるので、以下の①②③でもう少し説明する。

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【MARK STYLER】中国系PEファンドCITIC Capitalと組んで中国市場にも再挑戦、売上高600億円を目指す

[マールレポート ~企業ケーススタディ~]
【MARK STYLER】中国系PEファンドCITIC Capitalと組んで中国市場にも再挑戦、売上高600億円を目指す 有料記事です

「エモダ族」を生んだファッンション・メーカー   2015年4月30日、「MARCURYDUO(マーキュリーデュオ)」「EMODA(エモダ)」「MURUA(ムルーア)」などのファッション・ブランドを展開するMARK STYLERを中国系投資ファンド、CITICキャピタル・パートナーズが買収した。   創業オーナーによって05年に設立されたMARK STYLERは、完全招待制のファッションショー「touchMe」の開催や、ファッション通販サイト「RUNWAY channel」を自社で立ち上げ運営するなど、若者を中心に人気を獲得し、全身を同ブランドで揃える「エモダ族」という言葉まで生んだ注目のアパレル企業である。   同社を買収したCITICキャピタル・パートナーズ(以下CITIC)が運営する日本ファンドは、香港に本社を置くCITICキャピタル・ホールディングス・リミテッドのグループ(以下CITICキャピタル)に属するPEファンドで、同グループの中国企業を対象とする中国ファンド、欧米企業を対象とする米国ファンドと並んで、日本企業向けのバイアウト・ファンドとして04年に設立された。CITICキャピタルが属するCITICグループは中国政府系金融コングロマリットだが、もともと鄧小平・元主席が1979年に中国経済の改革開放政策を進めるにあたって旗印としてつくった会社だ。そういう意味ではスタート時点から中国でも非常にユニークな存在と言える。   当時28ブランド244店舗を展開し、中国への出店も行い、14年3月期には売上高370億円にまで業容を拡大したMARK STYLERだったが、15年3月期には赤字に転落し、CITICの支援を仰ぐことになった。   ファッション業界注目のMARK STYLERが何故、赤字に転落したのか、CITICのもとでどのような再成長戦略を描いているのか。MARK STYLERの秋山正則社長とCITICの小林進太郎マネージング・ディレクターに聞いた。 <インタビュー> 業績はV字回復、将来は広く海外市場への進出も視野に  秋山 正則(MARK STYLER 代表取締役社長)  小林 進太郎(CITICキャピタル・パートナーズ・ジャパン・リミテッド マネージング・ディレクター) 被買収企業のトップとして経営に参画 -- 秋山社長はいつMARK STYLERに入られたのですか。 秋山 「当社がMARK STYLERという社名になったのは05年ですが、その前身としてMERCURYDUO(マーキュリーデュオ)という会社が03年に立ち上がっていました。同社は創業オーナーのもと、当初は順調に出店していったのですが、アパレル経験者が少なく、売上至上主義に偏り商品を作りすぎて経営的に苦しくなっていたところ、アパレル業のプロを探していたようです。私はその当時、全く別のところでファッション・ブランドの会社を2つ任されていまして、そのうちの1つを創業オーナーが買収したのをきっかけに、06年に私が招聘され、社名もMARK STYLERに変わり、私が実質的に経営を担当することになったのです。   その後は、新しいファッション・ブランドを立ち上げたいという若い社員達を支援する形で、矢継ぎ早に若者受けする斬新なブランドを立ち上げ、09年には私が当社の社長になりました。その時はまだ売上高60億円ぐらいでしたが、13年のピーク時には約370億円まで行きました」 ファッション業界を歩んできた秋山社長 -- 秋山社長の経歴を聞かせてください。

2017年1-5月のM&A件数と金額

2017.05.31現在 集計

  IN-IN IN-OUT OUT-IN 合計
件数 (件) 811 253 68 1,132
増加率 8.3% 3.7% -23.6% 4.6%
金額 (億円) 7,419

37,370

6,934 51,724
増加率 -67.3%

132.3%

-28.6% 6.6%

 *2016年1-12月の日本企業のM&A動向は、こちら

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■相続と事業承継M&A -成功と失敗の分水嶺はどこに?|株式会社レコフ|2017年7月20日(木)開催

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