[M&Aスクランブル]

(2014/01/08)

2014年のM&A市場への期待

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 2006年に始まったIN‐OUT案件のブームは、リーマンショックやユーロ危機、一部特定国との関係悪化、為替水準の変化といった外部要因でゆらぐことのない、成熟期を迎えたわが国の必然的・中長期的な骨太潮流であり(M&Aトピックス2012年10月10日に掲載)、日本企業がグローバル化していくことがその根本的な意味合いで、海外売上比率の向上に止まらず、日本企業に欠けていたグローバルな経営の仕組みをも大型IN‐OUT案件を通じて獲得している(M&Aトピックス2013年1月30日に掲載)と、筆者は総括してきた。ここでは、昨年の個別案件にみる日本企業グローバル化手法の進化と、今年への期待を記述してみたい。

 言うまでもなくM&Aは経営目標を達成する手段で、経営目標がグローバル競争の中でトップランクの位置獲得とすれば、一度の大型M&Aでその目標が達成できるものではなく、数年間をかけて複数回M&Aの“シリーズ"で目標に近づいていくものだろう。ソフトバンクについてはスプリント買収に続き、昨年12月25日の日経一面でスプリントを通じたTモバイルUS買収交渉が報道されている。ソフトバンクだけでなく昨年のIN-OUT案件においては、過去買収した海外企業を通じて次の買収を行う“二次的"なM&A案件が数多く見られた。以下は、その代表的な案件リストである。

表①【2013年 過去買収した海外企業を通じた“二次的"な買収案件】
 



 

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