[寄稿]

2012年2月特大号 208号

(2012/01/17)

英国テークオーバーコードの変更と 英国公開会社買収実務への影響

Ashurst法律事務所 ロンドンオフィス所属 英国法・米国法弁護士 岩村 浩幸
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1 はじめに

2009年の末から2010年の初頭にかけて、アメリカの食品大手のクラフトがイギリスの大手菓子メーカーであるキャドバリーを敵対的買収した際には、イギリス王室御用達の名門企業であるキャドバリーが敵対的買収の対象となったことに対して、政治家や有識者から当時のイギリスのTakeover Code(公開買付規則。以下「Code」という)の改正を促す声が多数上がった。これを受けて、Takeover Pane(l 公開買付委員会。以下「Panel」という)のCode Committee(条文委員会。以下「Code Committee」という)はCodeの改正の検討を2010年春より始めた。Code Committeeは特に、以前のCodeの下では、敵対的買収者が買収対象会社の支配権を得る事が容易にできすぎるという点と、短期的な投資家の行動により公開買付の(特に敵対的買収の際の)結果に大きな影響が及ばされる点を特に問題として、これらの点を中心にCodeの改正案について一般からの意見を求めた。

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