平成不況と言われた1990年代以降、多くの企業は自らのコア・コンピタンスを見つめ直し、コア事業と位置づけた事業への経営資源の集中を図ってきた。これは現在も、そしておそらく今後も大きなテーマであることに変わりはないだろう。しかし、一方で、5年後・10年後の新たなビジネスの柱とすべく新規事業(異業種)への進出を検討する企業も多い。本稿では、M&Aを利用した異業種への参入にフォーカスを当て、傾向と問題点、その対策などについて検討する。