[対談・座談会]
2011年9月号 203号
(2011/08/15)
日本企業によるアウトバウンドM&Aが増加するだけでなく質的にも変化しています。日本企業が事業戦略、経営体制、人材活用などをグローバル化していかなければならない時代になったことが背景にあります。この波に乗り遅れては大変と、にわかに海外でM&Aを始めた企業も見受けられます。しかし、アウトバウンドM&Aを成功に導くのは容易ではありません。万が一失敗した場合は、お荷物となって経営の足を引っ張り、トラウマとなってその後のM&Aが上手く回転していかないといった後遺症も残ります。金額も大きく、過去にも泡のように巨額の投資金額が消えてしまった例もありました。今、華々しく報道されている案件も何年後かにその成否が判明します。戦後最大の試練である東日本大震災を乗り越え、日本企業が真の意味でのグローバル企業になり、さらに日本経済が21世紀も世界で確固たる地位を維持するためにも成功を願わざるをえません。そのためには、M&A後に買収先とのシナジーを高め、所期の目的を実現するための取り組みであるポストマージャーインテグレーション(PMI)が重要です。
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