[編集部から]
2013年9月号 227号
(2013/08/15)
次号予告
2013年10月号
特集:M&Aを成功に導く経営者人材戦略 ――日本企業はどこで失敗するか 2013年9月17日発売予定
※内容は変更されることがあります。タイトルは仮題です。
編集後記
■今年の参院選では、前回の惨敗から一転して自民党が圧勝し、衆参の「ねじれ」も解消されました。この間のM&A件数を見ると、2007年の2696件から2012年の1848件まで、6年間で約850件減少しています。IN-OUTが約150件増加する一方で、IN-INとOUT-INが合計約1000件減少したためです。これは、日本企業が売り手となる案件が1000件減少したということで、日本企業の売却戦略が停滞したことを示しています。
日本企業は2000年前後からの数年間、「選択と集中」の下で非中核事業を切り出す売却戦略を進め、その結果、各業界で国内再編が進み、M&A件数も増加しました。しかし、その後は「海外戦略強化」を優先し、国内再編を後回しにする状況に陥っています。
「アベノミクス」で株価もリーマン・ショック前の水準に戻りました。今こそ、日本企業がグローバル市場での成長を持続させるための売却戦略を考える好機ではないでしょうか。(優)
■7月初め、出版大手のKADOKAWAと学研ホールディングスが新刊本を原則すべて電子書籍にするという報道がありましたが、小学館も今秋から文庫の新刊の全点電子化に乗り出すそうです。「マール」2012年10月号の「業界動向『M&Aでみる日本の産業新地図』」でアナリストの方が「電子書籍市場拡大の鍵を握るのは出版社」とコメントされていたのが印象的だったので、「いよいよその出版元が動き出したか!」と、興奮してしまいました。時代のニーズにあった形に自分たちを変えていくことは難しいですが、変化によって得られる刺激は新しい発見を与えてくれます。早いもので「マール」の「記事編」をウェブによるサービス形態に切り替えてから1年が経過しました。変化を楽しむ気持ちを忘れずに、柔軟性を持ってこれからも仕事をしていきたいと思います。(郁)
[Q&Aで学ぶM&A実務基礎]