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(2011/10/12)

経済危機とM&A

株式会社 経営共創基盤 代表取締役CEO 冨山和彦
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欧米経済は本格回復どころか、再び危機的状態。かつて日本が辿った道筋を、リーマンショック以降、速めのテンポでなぞりつつある。90年代日本のバブル崩壊とその後の政策的迷走について、欧米の経済学者たちは、日本の金融システムの後進性を批判していた。しかし、金融「先進」国のはずの欧米で、巨大なバブルが生成崩壊し、政策的な決定打を打てないまま、危機の深刻度は深まっている。今回は、日本の教訓からか、民間金融部門のリスクを早めに政府部門に移転した。だから、1997年頃から拓銀、山一証券の破綻という形で顕在化した不良債権問題が、ギリシャ問題のような国家の債務危機に置き換わっている。日本ではその後、長銀、日債銀の破綻が続き、2000年代初頭に危機のピークを迎える。今後の欧州危機で、長銀に相当する国は、スペインか、イタリアか。・・・

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