[【法務】ESGの新潮流とM&A(大江橋法律事務所)]

(2022/10/19)

【第6回】経営戦略として欠かせない、ダイバーシティの潮流~労働環境、D&I、LGBTQの重要論点

国本 麻依子(大江橋法律事務所 弁護士)
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1 はじめに~高まるダイバーシティ・インクルージョン(D&I)の重要性

 企業が成長を続けていくためには、従来の人材戦略を見直し、女性を含む多様な属性・感性・能力・価値観・経験をもった人材を確保し、それぞれが能力を最大限発揮できるようにすること(ダイバーシティ・インクルージョン)が重要と考えられる。

 本稿では、雇用におけるダイバーシティを取り巻く現状を概観した上で、女性の活躍の推進に関する法整備・法改正、性別を問わずライフイベントに対応した多様で柔軟な働き方の推進の一環として行われた育児介護休業法の改正、LGBTQに関する近時の法制度及び裁判例(下記5)を紹介する。

2 雇用におけるダイバーシティを取り巻く現状

 近年、ダイバーシティを企業の経営戦略に組み込む「ダイバーシティ経営」(ダイバーシティ・マネジメント)の重要性が説かれ、2018年3月には経済産業省が、形式的なダイバーシティ施策から、経営に真の効果をもたらすダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)への転換を図るべく「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」(以下「ダイバーシティ2.0」という。)を公表した。ダイバーシティ2.0は、以下の7つのアクションを掲げている。
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大江橋法律事務所

■筆者略歴
国本 麻依子(くにもと・まいこ)
弁護士法人大江橋法律事務所 弁護士
2013年関西学院大学法学部卒業、2016年関西学院大学法科大学院修了、2018年~2021年北浜法律事務所・外国法共同事業勤務。取扱分野は、人事・労務及びビジネスと人権を含む危機管理・コンプライアンス等。

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